
パキスタンの教師が仕事に満足する要因
日本の学校教員の満足度は,ほかの国に比べてもとても低いという調査結果があるようです。
たとえばこの調査だと,OECDの48カ国中,日本の中学教師の仕事の満足度は「最下位」なのだそうで。
満足度が低かった要因としては,雇用条件がありそうです。
日本が最下位となった原因は、教員としての雇用条件(給与を除く)に対する満足度によるところが大きいと考えられる。雇用条件に満足していると回答した教員は、調査参加国・地域が平均66%であるのに対し、日本が40%。一方、給与に満足していると回答した教員が日本では42%にのぼり、調査参加国・地域の平均39%を上回った。
教師の満足度
仕事上の満足度は,職満足度とも呼ばれます。これは,自分が従事している仕事を評価したときにポジティブな快感情を抱く程度のことです。
職務満足がどのような内容に分かれるか,という研究もこれまでにいくつかおこなわれてきています。たとえば,職満足度全体を衛生要因(不快なことを避ける)と動機づけ要因(自己成長や自己実現への欲求)という2つの側面から捉えようとする試みです。また,もっと細かく,対人関係や給与,管理,監督,労働条件,昇進,成長,職場でのコミュニケーションなど多くの側面から職満足を捉えようとする研究もあります。
今回紹介する研究は,日本には余り馴染みがないかもしれない,パキスタンの中学校教師を対象としたものです。パキスタンの先生たちは,どのような側面で仕事で満足しているのでしょうか。また,全体的なよい状態(ウェルビーイング)にんは,どの側面の満足度が関係してくるのでしょうか。このあたりのことを見ていきましょう。こちらの論文です(Job Satisfaction as a Predictor of Wellbeing Among Secondary School Teachers)。
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