健康な100歳の人々の性格
年齢を重ねてくると,平均余命が気になってきます。「自分はあとどれくらい生きることができるのだろう」という問題ですね。
平成の後半くらいになってきた頃,「男女とも,おおよそ3分の2が75歳以降に亡くなっている」と言われていました。死亡者の年齢のピークは,80歳を超えてくるのですよね。平均寿命で見るデータと,別の観点で見るデータとでは,ずいぶん違った印象をもたらします。
サクセスフル・エイジング
単に年齢を重ねるだけではなくて,うまく老いること,生き生きとした生活を過ごすこと,人生の質を向上させることを考えたいですよね。こういったことがうまくいくことを,サクセスフル・エイジングといいます。
サクセスフル・エイジングの中身も多様なのですが,おおよそ,病気や障害の確率が低く,認知的・身体的機能や能力が高く,人生に積極的にかかわっている状態のことを指すようです。
高齢者を対象に,サクセスフル・エイジングの要因とパーソナリティ(性格)との関連を検討した研究があります。アメリカの80歳代と100歳代を対象とした調査データを分析したものです。こちらの論文を見てみましょう(Personality Traits and Successful Aging: Findings From the Georgia Centenarian Study)。
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