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アイスランドの子どもたちのいじめとその影響

割引あり

どこの国にも子どもたちの「いじめ」はみられるようで,大きな問題となっています。日本でみられるいじめはほかの国とはちょっと違うのではないかという指摘もあるのですが……実際はどうなのでしょうか。


いじめの影響

ある国際調査によると,11歳から15歳の子どものうち約11%は,過去2か月以内に少なくとも月に2回のいじめをうけたと報告したそうです。

いじめは発生している最中も,終わったあとも,情緒的問題,社会的問題,心身の健康の悪化など,数多くの有害な影響を及ぼす現象だとされています。さらに長期的に見ても,さまざまな不適応や対人関係の問題,さらには自殺念慮や自殺未遂など,多くの悪影響をもたらす問題だとされています。いじめの被害に遭った経験をした人は,そうではない人よりも健康全般を否定的にとらえ,抑うつ症状など内的問題のレベルが高いことも知られています。

アイスランドの場合

今回の研究は,アイスランドで行われたものです。ところでアイスランド,一度は行ってみたい国のひとつですね。

アイスランドの調査では,月に2回以上のいじめを受けたと述べた11歳から15歳の子どもの割合は約5.5%と,比較的少ない結果になっています。

アイスランドの子どもたちを対象とした調査の中で,心理的な健康との関連を検討した研究があります。こちらの論文を見てみましょう(Bullying, health complaints, and self-rated health among school-aged children and adolescents)。

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