誰にとっても安全な社会であってほしい
夜たまたまテレビをつけたら「細かすぎて伝わらないモノマネ」をやっていて観ていました。夕飯時にちょっと飲み過ぎてしまったので,面白いなー,と気楽に横になりながら。
その中で,迷子になった子を助けてあげようと近づいていったのに,防犯ブザーを鳴らされてしまうというネタがありました。
メールで警告
それはそれでネタとして面白かったですし,よく考えるなと思ったのですが,そこで今朝自分がしたツイートを思い出しました。
2017年,少しの間だけですが特別研究期間中に滞在したテキサス大学の警告メール,少しだけその内容を紹介してみたいと思います。
大学からの警告
テキサス大学から来る「UT Safety Alert」メールというのが,大学周辺で起きた事件を報告するシンプルな内容のメールです。大学に報告が来たものが流されるようで,たとえばこんな感じです。
APD notified UTPD that an armed robbery has just occurred at the Subway at 2323 San Antonio. Witnesses described the suspect as a light skinned black male wearing baggy clothing, mid 30's. Please avoid the area.
APDはオースティンの警察署。UTPDというのは,大学の中にある警察署です。2323 San Antonioという住所は大学の近くなので,APDがUTPDに事件を連絡してきましたよ,ということです。
どういう事件かというと,サブウェイ(日本にもあるサンドイッチの店ですね)で起きた,凶器を使った強盗(armed robbery)です。続いて,犯人はこんな風貌ですよという内容がメールに書かれています。実は,大学周辺のサブウェイは何度もこのアラートメールに登場していまして,オースチンにいたときは「サブウェイまた襲われたよ」と思っていました。何か,襲われやすいお店の特徴でもあるのでしょうか……。
ちなみに,アメリカのサブウェイよりも日本のサブウェイの方が何倍も美味しいです。アメリカはパンそのものがだめですね……。
ズボンを下ろされる
さて別の日には,こういうメールもありました。
UTPD is actively investigating a crime involving a UT student who reported being assaulted by her boyfriend, also a UT student. UTPD intervened and arrested the suspect. The incident occurred last night in Jester Residence Hall.
UT(テキサス大学)の学生が,同じ大学のボーイフレンドに乱暴されたということを大学警察が捜査して,調停した上で容疑者を逮捕したという内容です。Jester Residence Hallというのは,大学の寮のようです。
これなんかどうでしょう。
UTPD was notified of an incident that occurred at around 3:00 am on the 2300 block of Guadalupe. A female UT student was walking down the sidewalk near Tyler's when an unidentified male approached her from behind and pulled down her pants and underwear. The suspect fled the area without any further interaction.
夜中3時に女子学生が歩いていると,男性が後ろから近づいてきて,突然ズボンとパンツを下ろされてしまったという事案が発生したという内容のメールです。メールではこのあとで犯人の風貌が続くのですが,犯人の特定はできていないようでした。
オースティンはアメリカの中でも比較的安全な都市として知られており(もちろん地域によりますが),大学周辺もそれほど危険な感じではありません。でも事件が発生したグアダルーペ2300というのは大学のすぐ横の通りです。いくら安全とはいえ,さすがに夜中の3時では……。
それに,いくらアメリカの中で安全だと思っても,日本に比べれば断然危険でしょう,と思いますよね。実際,近所で従の発砲事件も起きましたし,滞在中に連続爆破事件が起きたりもしていました。やっぱり,さすがに夜ひとりで出歩いたり,危険だと言われる地域に行くのはやめたほうが良いですよね。日本とは安全の感覚が違いそうです。
日本の場合
さて,日本の場合です。日本に帰国してから,小学校から登録を勧められたこともあり,同じようなメールシステムに登録しました。
「メールけいしちょう」というシステムがありまして,そこにメールアドレスを登録しています。
ここにメールアドレスを登録すると,次の情報のうちチェックしたものが配信されます。
・通り魔
・ひったくり
・子どもに対する犯罪等(声かけ等、暴行、公然わいせつ)
・強盗
・声かけ等
・公然わいせつ
・多発事件(侵入窃盗、車上ねらい)
・特捜、共捜事件
・ひき逃げ事件
・警察署からのその他の犯罪発生、検挙情報
私の場合は子どもをとりまく情報を中心に手に入れたかったので,子どもに対する犯罪や声かけ,公然わいせつの情報に加えて,通り魔やひったくり,強盗の情報も入るようにしています。また発生地域を指定できますので,自分が住んでいる市と,近いので隣の市の情報も配信されるようにしています。
さて,ちょくちょく配信されるのですが,どういった内容が配信されるかというと……。
・女子児童が帰宅途中、不審な者に体を触られました
・女子学生が帰宅途中、男に体を触られました。
・公然わいせつ事件が発生しました。
・女子児童が登校途中、男につきまとわれました。
・女子児童が帰宅途中、男に声をかけられました。
・女子学生が帰宅途中、男に体を触られました。
・女子生徒が通行中、男に声をかけられました。
・女子生徒が下校途中、男につきまとわれました。
・女子生徒が下校途中、男につきまとわれました。
・女性が帰宅途中、男に体を触られました。
これらは今年の夏以降,11月までに配信されたものです。配信されたメールはどんどん消しているので,自分のメールソフトで検索して,消し忘れたものの内容を上から並べるとこうなります。
事案の発生報告なのですが,けっこうな発生頻度ではないかと思います。これらは体を触られたりつきまとわれたりした報告であって,犯人が同定されているわけでもありません。複数ではなく一人が繰り返し起こしているかもしれません。もしかしたら過剰な報告であるかもしれませんし,嘘かもしれません。
真実はわかりませんが,自分が住んでいる周辺だけでもこれだけの頻度でこういうことが発生するというのは,特に子どもたちにとっては,日本もなかなか安全というわけにはいかないな……という印象を抱かせる出来事でした。
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