
性格にもとづく音楽お奨めシステムは成功するのか
ネット上にアップロードされる音楽のデータ量は莫大なものになっていて,年々データが増えて行っています。また,ストリーミングサービスも当たり前のものになっていて,YouTubeのような動画サイトでも音楽を聴くことができます。
このような状況になると,自分に合った音楽を探す,という行為がとても難しくなってきます。そして,ここで活躍するのが音楽を探してお奨めしてくれるシステムです。
お奨めシステム
現在も音楽をお奨めするシステムは活躍しています。
協調フィルタリング(CF)は,コミュニティの評価を分析して,その人の音楽の好みを決定していくやり方です。ユーザの聴取履歴や購買履歴を確認して,その内容が似た人が聴いている音楽をお奨めしていくというやり方です。ただし,サービスが始まったばかりの段階だとデータが蓄積していませんので上手く機能しない可能性があります。
コンテンツベース(CB)のアプローチは,音楽の特徴や要素に注目するやり方です。ある曲を聞いた場合に,その曲と似た要素をもつ曲を推薦していく方法です。ただし,要素が似ているということは「同じような曲ばかり推薦する」ということになってしまいます。すると,推薦された曲に驚きを感じず,マンネリ化していく可能性があります。
そこで,両者を組み合わせたハイブリッドシステムも考案されています。このハイブリッドシステムが,現在では多くのサービスで採用されているそうです。
性格
こういったシステムに,パーソナリティ(性格)特性を組み込むことはできるのでしょうか。これまでも,特定の性格の持ち主が特定の音楽ジャンルを好むという研究は行われていて,直観的にはできそうな気はするのですが……。
では,音楽の要素とパーソナリティ特性との関連を検討した研究を見てみましょう(Beyond the Big Five personality traits for music recommendation systems)。
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