見出し画像

リーダーシップが現れるときに見られる性格

割引あり

何らかの課題に取り組むグループのパフォーマンスと,メンバーの満足度は,グループのリーダーのあり方に大きく左右されると考えられます。また,メンバーたちがグループのリーダーをどのように評価するかは,メンバーの貢献や意欲を大きく左右しますので,結果的にグループのパフォーマンスや結束力に影響すると考えられます。


性格

パーソナリティ(性格)は,リーダーシップに関連することがこれまでにも何度も報告されています。リーダーシップを単純に定義すると,他者に影響を与えるために人が行うことであるとされます。

リーダーシップに伴う行動に関しては,パーソナリティ特性によって喚起される行動と,グループの中での相互作用によって形成される行動とがあります。

エージェンシーとコミュ二オン

対人関係をうまく表現する枠組みにはああるのですが,古くから検討されている次元に,エージェンシーとコミュにオンがあります。

◎エージェンシー(作動性):出世する,優位性,有能性,自己主張性
◎コミュ二オン(共同性):仲良くなる,親和性,温かさ,信頼

リーダーシップの文脈ですと,作動性は課題や目標の達成を志向する傾向に関連し,共同性は社会的な機能でメンバーの関係性に関連します。

人事場面

リーダーシップを発揮できるかどうか,リーダーに向いているかどうかは,人事選抜の場面でも問題になります。リーダーシップに関連するパーソナリティを明らかにすることは,企業の人事選抜にとっても重要な意味を持ちます。

しかし,このあたりの問題はあまり明確ではない部分もあります。実際にグループ活動を行う中で相互に評価をすると,リーダーシップを発揮する結果にどのようにパーソナリティが関係していくのでしょうか。

実際にオンライン上でディスカッションを行う中で,相互に評価したリーダーシップに関連するパーソナリティについて検討した研究があります。こちらの論文を見てみましょう(Differential Behavioral Pathways Linking Personality to Leadership Emergence and Effectiveness in Groups)。

ここから先は

879字

PayPay
PayPayで支払うと抽選でお得

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?