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主観的な社会的地位の高さ
10段からなる「はしご」をイメージしてみてください。
そのはしごの一番上には,いま国の中でいちばん豊かな人々がいます。その人たちはいちばんお金持ちで,もっとも学歴が高く,もっとも尊敬される仕事をしています。
はしごの一番下には,もっとも貧しい人々がいます。お金がなく,学歴も低く,尊敬されないような仕事をしている人々です。
このようなはしごがあるとき,あなた自身ははしごのどのあたりにいると思いますか?
主観的社会的地位
国の中で,だいたい自分がこのあたりの社会階層や序列にいるだろうと自分で主観的に思う程度のことを,主観的社会的地位といいます。みなさんは,自分がどの程度の位置にいると考えたでしょうか。はしごの上の方ですか?下の方ですか?
この主観的な社会的地位については,日本語のレビューもあります。
地位が高いと
おおよそこの主観的な社会的地位が高い人々は低い人々に比べて,精神的にも身体的にも健康な傾向が見られるそうです。
もちろん主観的な社会的地位ですので,実際の収入や職業の種類などをどの程度反映しているかという問題はあります。しかし,おおまかなところでは一致すると考えられます。みな自分が社会の中でどのくらいの位置にいるかは,シビアに判断しているようです。
主観的な判断だけれど
そうであるならば,年収や職業のようなよりプライベートなことを尋ねるよりも,主観的な社会的地位の方が尋ねやすいかもしれません。
この主観的な社会的地位を用いた論文があります(Wealth and the inflated self: class, entitlement, and narcissism)。
この論文で注目しているのは,ナルシシズム(自己愛)と特権意識です。
特権意識
特権意識についてはこちらの記事もあります。自分がより多くのものをもらうのが当たり前で,周りもそのように配慮するのが当然だと考える傾向のことです。
そして,調査の結果から,主観的な社会的地位が高い人ほど,特権意識が高い傾向が見られたということです。
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