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2021年3月のまとめ

2021年3月31日です。2020年度の最後の日となりました。

この1年間は,コロナウィルスの年でしたね。こんな人類の歴史に残るような出来事を目の当たりにするとは,それ以前では想像もしていませんでした。

またこの1年間を思い浮かべると,心理学のしたたかさと言いますか,ただでは起きない感じも実感されました。いったい何本のCOVID-19 関連の論文が出版されたのでしょうか......まったく想像もできないほどの本数です。


よく読まれた記事

今月に投稿してよく読まれた記事をふりかえってみましょう。ベスト5の5位からカウントダウンです。

第5位

第5位は,『ビッグ・ファイブ・パーソナリティからみると二種類の自己愛は何が違うのか』です。心理学では昔から,ナルシシズム(自己愛)傾向には2種類のものがあると言われています。他のパーソナリティ特性との関連から見ると,この2種類の自己愛がどのような特徴が生じるかという研究です。

第4位

第4位は『頭痛が起きやすい性格』です。私もたまに偏頭痛が起きる傾向がありますので……とはいえ,こういう論文を読んだからといって治るわけでもないのですけれども。

第3位

第3位は『孤独な人々に見られる性格の特徴』です。そもそも,孤独感の高さがどのようなパーソナリティ特性に関連するのかという,素朴な疑問を扱う研究の紹介です。

第2位

第2位は『飛蚊症について』です。皆さんは飛蚊症ではありませんか?私は昔から飛蚊症で,明るい広い場所で見ると,黒いゴミのようなものが常にただよっています。視界の中央部分にもただよっていて,気になってしまうとなかなか厄介な存在です。特に治療法もなく「経過観察」になってしまうのが困りものです。

第1位

第1位は,『時代に伴う知能の上昇についてメタ分析をしてみると』です。時代に伴って知能が上昇するというフリン効果と,メタ分析でフリン効果を検討する論文の紹介です。

過去の記事

今月よりも前に投稿した記事の中でも,今月によく読まれたものがあります。そういった記事についても紹介していきたいと思います。

いちばん読まれたのは『良いリサーチクエスチョンを立てるためには』(2020年10月17日投稿)です。実はこの記事は,今月全体の中でもいちばん読まれたものなのですよね。これから春に向けて,研究計画を立てるときに参考にしてもらえればと思います。

次は,『性格タイプのメリット』(2020年7月13日投稿)です。性格の見方には,類型論(人々を分ける)と特性論(概念を分ける)があります。このうち,類型論にはどのようなメリットがあるのか,という内容の記事です。

そして,毎月のようによく読まれた記事の上位に食い込んでくるのが,この記事『遺伝率が8割ということは両親の身長で子どもの身長は決まるのですか』です。人間の特性に対する遺伝と環境の影響力の話は,直感に反する部分があるので注意が必要です。「結局こういうことですよね」という話は,たいてい誤っているものだと考えた方がよさそうです。

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