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職場で逸脱した行為をする人の性格
職場での逸脱行為は,近年多くの文献で取りあげられ,また研究論文も数多く発表されているトピックです。これは,非生産的職務行動という名称でも知られています。重要な組織の規範に違反し,組織や構成員に害を及ぼす従業員による自発的な行為のことです。
逸脱行為
典型的な職場における逸脱行為には,次のようなものがあります。
◎遅刻
◎雇用主や同僚からの窃盗
◎同僚の侮辱
このような行為は,あらゆるレベルの組織上の機能に有害な結果をもたらすと考えられますので,組織にとっては広汎な問題を引き起こします。結果として問題が大きくなる可能性があることから,多くの研究でこの背景要因についての研究が進められています。
性格
これまで,職場における逸脱行為はビッグ・ファイブ・パーソナリティの枠組みで研究されることが多かったのですが,人間のパーソナリティ全体を6次元で捉えるHEXACOモデルについては十分に行われていないようです。
・H: Honesty-Humility(正直さ—謙虚さ)
・E: Emotional Stability(情緒安定性)…神経症傾向の逆でBig Fiveとおおよそ同じですが,内容の一部がH因子に入るため完全に同一ではないようです。
・X: eXtraversion(外向性)…Big Fiveの外向性とほぼ同じ
・A: Agreeableness(協調性・調和性)…Big Fiveの協調性と大体同じですが,部分的にH因子に内容が吸収されているため全く同じではありません。
・C: Conscientiousness(勤勉性・誠実性)…Big Fiveの勤勉性とほぼ同じ
・O: Openness to Experience(開放性)…Big Fiveの開放性とほぼ同じ
ビッグ・ファイブ・パーソナリティとHEXACOモデルとの大きな違いは,H因子(正直さー謙虚さ)が加わっている点にあります。これは,他者との関係の中で純粋で公正な傾向を反映します。また,詳しい内容はビッグ・ファイブ・パーソナリティとHEXACOモデルで移動が見られる点も特徴です。
職場における逸脱行為とHEXACOモデルを含む詳しいパーソナリティ特性との間の関連をメタ分析で検討した研究がありますので,結果を確認しましょう。こちらの論文です(Comparing domain- and facet-level relations of the HEXACO personality model with workplace deviance: A meta-analysis)。
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