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肥満改善をしようとするときに関連する性格
割引あり
1980年から2015年にかけて,世界で年齢にかかわらず,肥満になっている人の割合が7%から12.5%へと増加しているそうです。肥満は世界中で社会的な問題となっていることから,集団レベルでの介入はあれこれと試みられています。しかし,個々人で置かれている状況がさまざまであることから,先進諸国あるいは先進諸国になってくる国々の肥満率は増加傾向にあります。
肥満に関連する性格
特定のパーソナリティ傾向が肥満や体重に関連することが,これまでにも報告されてきています。
より具体的な行動レベルでは,勤勉性(誠実性)が低い人は,ストレス状況下で感情的な過食を経験しやすいとされています。しかし,介入を考えるときに,パーソナリティに対して介入するというのもおかしな話です。実際には,肥満への個人の介入では,管理された食事が提供されて,感情調節スキルのトレーニングが行われたりします。勤勉性を高めようとはしませんよね。
介入に際して
とはいえ,パーソナリティ特性の役割も何かしらあるはずです。
そこで,肥満への介入を行っている文献を収集して,その中でパーソナリティ特性が演じている役割について検討していくと,どのような発見があるでしょうか。このような観点から先行研究のレビューを行っている研究があります。こちらの論文を見てみましょう(Personality traits and the response to lifestyle interventions for adult obesity: A systematic review and meta-analysis)。
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