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人を搾取するのはどんな人かそしてどんな状況か

ダークなパーソナリティ(マキャベリアニズム,サイコパシー,ナルシシズム,サディズムなど)の持ち主は,他の人々を搾取して利己的に利用するという特徴があります。

このように書くと,いつもどこでも他の人を利用するように思えるのですが,実はそうではありません。時と場合によって,戦略を使い分けるのもダークなパーソナリティの持ち主の特徴でもあるのです。


信頼関係

私たちはお互いに信頼し合える関係を営んでいます。他の人を信頼できず,疑心暗鬼になってしまうと,社会も上手くまわらなくなってしまうでしょうね。常に「何かされるんじゃないか」と疑いながら過ごすことになりそうです。

現実の人間関係の中では,関係性によって信頼関係の程度も異なってきます。出会ったばかりの相手であれば,あまり信頼はしていないでしょうし,親しい間柄であればお互いに信頼し合っています。

そして,いくらダークなパーソナリティの持ち主だからと言って,誰でも相手を騙そうとするわけではありません。また,そこで得られる報酬の大きさにもよります。相手を搾取するというのは,リスクや資源の投資を伴う行為です。

状況要因

では,ダークなパーソナリティの持ち主は,どのような時に,より相手をだまして自分の思うとおりに動かそうとするのでしょうか。搾取的な選択を行うのがどんな時なのかを検討した研究があります。こちらの論文で,結果を確認してみましょう(Who exploits? The trusted one, the dark one, or both?)。

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