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地震の巻

ー これは、ママから聞いたお話しだけどね・・ー

ぼくが1才くらいの頃。
ある夕方、自信が起きたの。
ゆさ ゆさ 〜〜〜〜〜〜〜〜ときたの。

いつも地震が起きた時のママは、
ムダの無い迅速な行動、動きで自身があったんだって。

ドアを開けて、ガスの元せんを閉めて、やかんにお水までくんで。
(ゆれている間中、動き回っていたって。)

でもね、ヨチヨチ歩きの赤ちゃんぼくを抱えた
「新米ママ」は、この時ちょっとビビっちゃったんだって。

とにかく何よりもまず、ぼくをだっこして
「さぁ、どうしよう!」と身構えたとき!

ぼくがママの手をグッと握って、
「ママ、どうちようか?」と言ったんだって。

この言葉を聞いて、
ママは「しっかりしなくては!」とハッと我に返ったんだって。

でも、よく考えれば、
まだヨチヨチ歩きでほとんどが"おすわり赤ちゃん"のぼくが
「どうちようか?」と言って何もできないよね。そうだよね。



でもね。
ぼくって結構あっぱれな奴!だと思います。

このお話しは、この後もずーーっと現役で、
ぼくがヘナヘナ〜〜と弱きになると、ママは必ずこのお話をするんだ。
ぼくにしてみれば、そんな赤ちゃんの時の話をされても困るんだけどね。

これは、ぼくが昔、少し賢かった時のお話し。

*本物語は、2003年10月に発行された書籍「のんち」(印刷製本:オノウエ印刷)を基に、更に読んで頂き易いよう改訂したものです。

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