嵐風を受ける時…
嵐を畏れて
街からいつもの
人影が減る
暑さから逃れたくて
街の涼しさを求める
街の外に出れば
雨に濡れた身体を
風が包む
嵐の風が
夏を冷やす
自然を拒む人間は
愚かだと気付く
屋根の下で
雨も風も灼熱の太陽も
みな拒んでしまえば
自然の力を知らぬまま
大人になってしまう
世界はそんな
人間ばかり
文明はそんな
人間が創ったガラクタ
文明が無ければ
命も短いまま
恐ろしい自然の力に
負けるだけ
それは人間が
自然を畏れるから
死ぬことを畏れるから
自然を避ける
避け続けられた
人間の痛みと同じように
人間もいつか
大きな痛手を負う
嵐が怖い?
怖いのは人間。