海鏡

海は水鏡
濤に乗った水が力失くして
優しい砂浜に崩れ落ちる
大きな力でぶつかるよりも
いっそ崩れて形を調うなら
馴染みのある水に
熟(な)れるやも

兆しは確かに
見えていたんだ
省みる時を
大切に出来ないまま
盲目になるほど
人の言葉に頼りすぎた

これからも頼る他無い
それが今の現世だから
私はどう生きたいの?
人を見る目を磨いても
自分の道標は見つけられない

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