影を見つめる

水面をキラキラと寄せる風に
ひとりの影が佇む
己を観るんだ
さぁ、いつものように
厳しいね
大切な事は大体厳しい

私はこの一日(ひとひ)
何をしていた?
さかなでもしたを泳ぎ
地を撫でて生きる
ヒを背負うのはそういうこと
沈む先までに 鑑みよと

水を溢れさせれば
乱れて流れる
減らせば鏡になりもしない
己の影を水に映す時
騒いだ胸の内が現れる

耳は疑え 腹で聴け
声は更に疑い、消されよ
見えたものが ただ在るものが
そのまま入ってくるように

受け止められないなら
騒がなければ良いだけ
全部自分に反ってくる
水面と底の光が見えない程に
己の影をひたすら見つめる

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