Re:万華鏡-かれいど・すこおぷ-

おるごるんの音に
耳を澄ませ
ゆっくりと光の方へ
万華鏡を傾ける

色に別れる光は
なにを想う

色が彩やかに
ゆっくりゆったりと
まわりだす

まわる色なんて
滅多にないでしょう

教会の中で
聖なる“ぐらす”を
見るかのように

けがれは放られ
眼にもいれてもらえない

不思議な世界へ
くるくるとまわりながら
落ちて行くかのように

木の実にあざ笑われて
羽もないのに
するりと落ちて行くように

むらさき色の渦の中に
小さなきらめきがある

煌めきの色に
あはれ黒は選ばれない

かれいど・すこおぷ

二度と見れない
まほろしの虹

まほろしは
まほろしのまま
幻なんて知らないわ

少しゆがんだ
わたしだけの世界

少しどころじゃない
わたしの世界をかこむ川

わたしが見た世界は
あなたには見えない

あなたが見えないものを
わたしは見ている

わたしの万華鏡は
わたしだけのもの

あなたの万華鏡は
あなただけのもの

それが
なんだっていうの

万華鏡は命と同じ
美しい心も
冷たい心も
万華鏡の彩やかさ

黒はかならず外される
なにも悪さはしないのに

かれいど・すこおぷ

異国に偶然がもたらした
ふるさとのあそび

どこかで出会ったのか
わたしは知らない

かれいど・すこおぷ

二度と会えない
まほろしの絵巻

そう
まほろしは
まほろし

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