鏡〜孤独〜
自分のことを 見たくない
部屋の鏡は 裏返したまま
遠くて近い 国への扉は
心の鍵で 閉めてしまった
やり直せない 過去へ執着して
孤独を選んで 楽しんだ私
狂った人と 呼ばれただろうか
この世に早く さよなら、と言いたくて
鏡を見れば 心が見える
私そのものを出せば また笑われそうで
鏡の自分の 目を見れないまま
他人の目なら いくらでも見れるのに
鏡の国は おかしなことばかり
時が経つたびに 歪んでいく私
だから嫌だと 私は言った
鏡なんて 見るものじゃないと
私が狂った ある日突然
心の中が ふんわり暖かくなった
鏡の自分の 目を見て話す
私の視線は 私に向けられた
未知の世界へと いざなう扉
それは鏡の中の 私の心
心の鏡は もう失ったけど
自然と光が 溢れ出してきた
未知の私へと いざなう鏡
瞳を見れば 涙に濡れてる
口元を見れば しょげている
これほど悲しい 顔があるのか
孤独に慣れた 私の心は
とても寂しく 悲しかった
目を見たまま 少し笑ってみた
その作り笑いも 悲しかった
心が笑ってなかった 今の私
笑うと心が また笑われそうで
作り笑いは 空しいまま
鏡の闇へ 落ちていった
幾年か経ち 仲間が出来た
恋人も出来た 親友も出来た
久々に見た 鏡の私は
お日様みたいに 笑ってた
やっと笑えた 私の心
安心して 鏡を見れる
どれほどの時が かかったのだろう
心が明るく 優しくなるまで
少し仮面をかぶろうと しかけたこともある
でもやっぱり 私のままが良い
仮面なんて もう要らない
私の命に 自信をもてたから
私の命を 愛せるように なれたから