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Ryong あなたの明日を彩る執筆家
2021年4月3日 17:09
「ひぐっひぐっ」「おい、いい加減泣くのをやめないか」背の高い男と、床にうずくまる少女が小部屋にいた。男は真っ黒いスーツを、少女は白いワンピースを着ていた。どちらの服装も清潔な印象だが、いたるところに不自然な赤黒いシミができてしまっていた。男は泣き止まない少女の傍らに立った。それから横顔に触れようと手を伸ばす。しかし、何を思ったのかすぐに手を引っ込めてしまった。「あちゃあ、汚ね