メヒカリの唐揚げとナスの味噌炒め
揚げ物を作るのが苦手である。
まぁ苦手というか、とにかくキッチンがワヤ(名古屋弁)になるのが嫌なのだと思う。
アブラ
江戸の頃には寿司の、いわゆるトロの部分は捨てられていたと聞く。
今は「アブラのノリがいい」とか「アブラが甘い」とかで珍重するけれど、当時の人からすれば臭いとか脂っこいということなのだろう。
ではアブラが嫌われていたのか、といえば多分そうではない。
天ぷらなんていうのは人気だったと聞くし。
おそらくは生ものが持つ脂身というのが食べつけないせいもあって敬遠されたのだろうと推測している。
唐揚げと竜田揚げ
どちらも同じようなものだが、竜田揚げは下味をつける...なんてことが書かれているのも見たことがある。
しかし唐揚げだってつけるし、本当に大した違いはないのだと思う。
歴史としては唐揚げが古いようで、起源は「空揚」として江戸時代の書物にもあるようだ。
竜田揚げは戦後という説もある。
先に苦手と書いたが食うのは好きなので、とにかく段取りをきちんとして何度も挑戦はしている。
フライヤーなんて立派なものはないので、小さめで底の深いテフロン加工のしてある鍋でやっている。
唐揚げなんかはそれで事足りるのだけど、このメヒカリのような長さのあるものだと鍋に入り切らないので、今回に至っては卵焼き器の古いやつを使った。
しかし底が浅いので、もうそこら中に油が飛び散り、またコンロ周りの掃除という余計な仕事をこしらえてしまった。
メヒカリ
こちら(関東)でも時々見かけるが、ぼくが住んでいた愛知県はよく獲れるらしく、魚屋には普通にあるものだった。
唐揚げ、天ぷらにしたり干物にしたり。
深海魚なので見た目がアレなのだけど味は非常にいい。
この唐揚げの下味は酒と塩コショウのみだ。
関東のものの方が大ぶりな気がする。
愛知あたりの感じだとししゃもなんかと同じくらいの大きさの印象だ。
でっぷりとしていて旨みも強い。