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フェルメールライン(149回目)

みかんを食う。

子どもの頃は箱で買ってあって、家の中で一番寒いところ(縁側の端)に置いてあった。
一日に何個くらい食っていただろう。
アホみたいに食っていたから冬は指先が黄色になった。
ちなみに筋や皮はそのまま派だ。
手の指は黄色で足の指はしもやけで真っ赤。
黄色と赤色。
なんだか暖かい色だ。

しもやけと書いて思ったのだけど、もう今どきの子どもたちはしもやけなんぞ作ったりしないのだろうか。
ぼくの実家は古い家だったから、冬場は室内でも寒くて手足が冷えた。
そのせいだったか冬場には必ずしもやけを作った。
友達なんかも作ってる子が結構いた。

赤いと書いたが、あれは赤紫色で足の小指なんかはパンパンに腫れ上がった。
外にいるとちょっと痛む程度だが、室内にいてこたつなんかで暖まると、もうこれは筆舌に尽くしがたいほどの「痒さ」になる。
外にいても昼間でちょっと暖かい日だったりすると、猛烈に痒くなって、片方の足で踏んで痒みを抑えたりした。
ああ、思い出すだけで痒くなる。

中学にあがる頃には作らなくなっていたように思うから、あの時期ならでは、なのかなァ。

日が落ちると寒いね。

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