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真性S女 アトリエ・エス と行く万葉のたび

第十九回 お嫁さんに出来たよ!

さらにさらに、もうひとつ。
万葉集には藤原鎌足の歌もあります。

鎌足といえば、ご存知藤原氏の祖、中大兄皇子のブレーンとして大化の改新を推し進めた大偉人です。
さて、どんな歌でしょう?

    内大臣藤原卿、采女安見児を娶りし時作る歌一首


   われはもや 安見児得たり 皆人の 得がてにすとふ 安見児得たり
 

エラい人だって僕はマアマア、安見ちゃんをお嫁さんにできたよ、みんなの人が得ようとしても得られないという安見ちゃんをお嫁さんにできたよ(ウレチイナ)

如何です?
…まるで厨! いやさ消!!
なんとなんと、これがあの超切れ者、藤原鎌足の歌なんですよ~。

でも、大好きな采女、安見ちゃんと結婚できた喜びが、よーく伝わってきて、ほのぼのとした気分になりますよね?

こんなことを言ったらクレームがでるだろう、とか、こう言ったら人からウケるだろう、とかウジウジ考えるのは愚。
鎌足のように、心のなかにあるものをストレートに吐き出せばよいのです。
そうすれば、千四百年近くあとの人たちにも読み継がれ、その心を揺さぶることができるのです。

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