真性S女 アトリエ・エス と行く万葉のたび
第四十三回 春の野に
春の野に 霞たなびき うら悲し この夕影に うぐひす鳴くも
巻十九 4290、 大伴家持です。
同じ天文現象でも春は霞、秋は霧という、と聞いたことがあります。
敢えて訳などいらんでしょう。いつもながら解り易い、
三連首の後の方の いささ群竹 やら、ひばりあがり やらは、よく聞きますが、この4290はあんま聞かない、特になんの変哲もない歌の様に感じられます。
万葉の丈夫ぶりも第四期になると、大分色褪せるように思われます。
まあ無理もないでしょう、一