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真性S女 アトリエ・エス と行く万葉のたび

第四十一回 後年の歌枕・須磨篇



   須磨人の 海辺常去らず 焼く塩の 辛き恋をも 吾はするかも

後年、数多くの歌に詠まれることになる須磨が万葉集にもありました。
巻十七-三九三二、平群女郎(ヘグリノイラツメ)です。

やってましたねえ、某国営放送大河ドラマで。
海と山に挟まれた天然の要害、海岸線の隘路…
だから、歌に詠み込まれる景勝となるわけで。

ただ、近代化された今日の須磨には、「藻塩垂れつつわぶ」幻想も「通う千鳥」もなく、遠慮がちに見える漁船と淡路の島影を海上に望むばかりだそうです。

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