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真性S女 アトリエ・エス と行く万葉のたび

第十八回 越前路を想う

何度か大宰府や越中の歌を取り上げてまいりましたか、その位置関係は当時の地理や交通状況を考えて読まなければ間違いましょう。今京都から北九州ゃ北陸に行くとのは訳が違う、とてつもなく遠い所なのです。

  君が行く 道の長手を 繰り畳ね 焼き滅ぼさむ 天の火もがも

        (巻十五3724)

作者は狭野弟上娘子、別本によれば狭野茅上娘子、女流の歌人ですね。
訳なんかいらんでしょう? いやはや凄まじいな… 
もう一声いうなら、彼女には中臣宅守って恋人がいた、
その宅守が勅断されて越前に流されることになった折の贈答歌です。

こんなにも激しい愛情があったのか?…いやはや、、、

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