【経営の話】小規模事業者こそターゲットを絞る重要性!あなたの商品は誰に届ける?#213
皆様、おはようございます。
佐伯です。
さて、今回はタイトルにあるとおり私のような小規模事業者が如何にして激動の社会を渡り歩くのかを考察しました。
と言うのも、先日、当店の会計処理を担当して下さっている税理士さんと今後の事業方針について協議しました。
これについては日々どうすべきか考えていましたが、やはり声に出して他の方から別の視点で見たときにどのように反応が返ってくるのかがとても参考になります。
もちろん、事業を行う上で全ての責任は私にあります。
なので、相手の意見を鵜呑みにすることはありません。
ですが、一方通行の視点というのはそれ視野狭窄で見落としや無駄がたくさんあります。
自分の希望をより磨き、実現するためのプロセスをどのように組み立てるかがとても大事だと思います。
ということで、今回は私の考える小規模事業者の闘い方についてお話ししたいと思います。
①選択と集中という罠
「選択と集中」という言葉はビジネスパーソンなら一度は耳にしたことがあるかと思います。
私も大学では経営学を専攻していたの結構、この辺りは勉強しました。
経営学の巨匠、ピーター・ドラッカーが提唱した考え方です。
ドラッカーは、経営資源を分散させずに重要な分野に集中することが成果を上げるための鍵であると強調しました。
これが教科書どおりの解釈です。
しかし、実際に経営を実践してみて分かったことがあります。
それは、そもそも小規模事業者には「選択と集中」を検討するだけの経営資源が無いということです。
当たり前ですよね。
昨日まで何者でもない人がいきなり「「ヒト、モノ、カネ」を自由自在に動かせる訳はありません。
また昨今ではこれに「情報」も追加されます。
経営者Lv1というのは全てが不足しているとということです。
むしろこれから、これらの経営資源を集めて利益を生み出すことが急務になります。
話は脱線しましたが、「選択と集中」というのはある程度の規模感のある企業に当てはまる話なのです。
経営者Lv1の私は選択も集中もできません。
核になる経営信念を持ってそれを軸に飛び抜けた個性を自分で悩みながら育てていく必要があるということがわかりました。
経営とは本当に面白く、定説や原則を知らなければ目隠しで橋を渡るようなモノですし、逆にこれらに固執しすぎると足を踏み外します。
経営者とは考えて判断することが1番大事な仕事なんだと今ではわかります。
②あなたの商品は誰に届けるか?
さて、本題です。
事業を行う上で大事なことは適切な商品やサービスを適切な相手に対し届けることです。
謂わばマッチングのようなモノです。
大手の小売店、例えばイオンさんなんかは大規模に商品を揃えお客様を集め、お客様が選び購入するという流れになります。
例えていうなら街コンみたいのものです。
不特定多数の初見の男女が「初めまして」から始まり決められた時間内でカップル成立するようなモノです。
そこには主催者のネームバリューに裏付けされた安心感があるため、信頼関係の構築をある程度短縮しても成立します。
限られた時間で効率よくカップルを成立させるための仕組みがそこには仕組まれおり、受け身な感じです。
一方、私たち小規模事業者はネームバリューがありません。
なのでアプローチの方法としては学生恋愛、職場恋愛やマッチングアプリのような1対1での手探りの関係性作りが大変重要になります。
カップルになるためには時間を掛け互いに信頼関係を築く必要があります。
最初は私が何者であなたは誰ですか、そこから始まる訳です。
とても時間の掛かることですがこの方法でしかできないこともあります。
それは相手(お客様)への最適化が可能ということです。
イオンさんのような大規模な事業者は、ある程度パターンが決まったサービスや商品をお客さんが合わせる形になります。
一方、私たち小規模事業者は私たちがお客様に対し合わせることができます。
この考えをまとめると、小規模事業者はお客様に最適化された商品やサービスをお客様と共に模索し、作り上げ、必要な数量を適正価格でご購入いただくことが重要であるということです。
この考えは私も本当に最近気がつきました。
昨今の原材料費の高騰などからコストプッシュ型インフレ下では規模の商売は小規模事業者にとってミスマッチな選択だと確信しました。
気付いたら修正する。
これが迅速にできるのも小規模事業者の強みであります。
③まとめ
働き方が多様化し、起業や副業のハードルがとても下がりました。
ですがいつの時代も価値を想像する大変さや産みの苦しみは変わりません。
「この事業は再現性が高い」
麻薬のような言葉です。
私も信じたことがありますし、寄りかかりたくなることが往々になります。
でも、ダメなんです。
再現性はオリジナリティとトレードオフなのです。
再現性が高い事業が世間に溢れるとあとは価格競争しかありません。
結局、最も体力のある事業主が残存者利益を総取りする構図になります。
つまりレッドーシャン、ゼロサムゲームです。
オリジナリティとは苦しいです。
1時間考えたからと言って生まれるものでもありません。
自分1人で捻り出せるわけでもありません。
悩み、苦しみ、たくさん回り道をして、それでも自分の目的のため進み続けた先にようやく個性の種を見つけることができます。
そして、今度はこれを育てなければなりません。
もちろん1人では不可能です。
家族や多くの仲間に支えられようやく花が咲きます。
だからこそ、経営者は誰に喜んでもらいたいかをブレずに心に持つ必要があります。
そして、誰よりも周りの人たちに感謝し、利他的である必要があると私は考えます。
それでは皆様、ご機嫌よう。