【食の話】美味しい食べ物を毎日食べる事ができる為には。#366
皆様、こんにちは。
佐伯です。
今日は日曜日だったので離れて1人で住んでいる父に会いに実家に息子と行ってきました。
妻が今年の新米で作った美味しいいなり寿司とおかずを持たせてくれたのでそれを持って行きました。。
父は新米で作ったいなり寿司を大変喜んでおり、息子と父と私の3人で争奪戦を繰り広げました(笑
富山県はお米の産地なので値段は高くなりましたがお米自体はどこのスーパーにも売ってあります。
しかし、東京に住んでいる父の知人はお米がなくて困っているとのことでした。
父はせっせとお米を知人の為に買っては送っているそうです。
どうやら大学時代(今から60年前)からの友達らしく、友達が困っている所を見過ごせないとの事でした。
素晴らしい友情だなと感心しながら聞いていました。
私も農福連携で作物を育てて企業さんに納品していますが、実際のところ夏の暑さによる被害と気温が下がらないなどの問題はありますが、正直そんなに大騒ぎする程の問題でもありません。
インフレで種苗代や耕作機器や燃料代の高騰はあります。
当店は自然栽培なので化学肥料や農薬は使わないのでこれらはあまり関係ありません。
などと状況を整理していると値段が上がることはありますが、そもそも物が無いと言うのが不思議です。
実際に東京や首都圏に行って調査してないのでなんとも言えませんが。
そうなってくるとEC小売業の経験から言うとロジスティック(流通)の問題では無いかと考えました。
2024年問題と行ってトラック業界は総労働時間の制限により未曾有の危機に瀕しています。
元より私たちが「送料無料」と言うサービスに慣れきってしまっていたのも問題かと思います。
実際に事業をして、製造・栽培からお客様の手元に届くまで沢山の工程が必要になるとわかりました。
そして、それらは一つ一つコストになって価格に積み上がって行きます。
「送料無料」と謳っていても実際には運送会社さんへの支払いは発生します。
送料無料にするには運送会社さんへの報酬を下げるか、製造原価または安全管理に係るコストを下げるしかありません。
30年に渡る長いデフレで「安いこと=良いこと」と私たちは無意識に刷り込まれていました。
ですが昨今のインフレでは幻想でしかありません。
現実には「安い=何か裏がある」が正しいです。
運送業者さんを泣かせているのか、人には言えないような杜撰な安全管理をしているなどです。
美味しく安全な食品を毎日食べるにはそれなりのコストが係ると言うことを知っておく必要があります。
その為にもインフレに比例して賃金の上昇が必須条件になります。
恐らくデフレ時代の感覚で低賃金で従業員をこき使っていた企業は早晩、人手不足で倒産するでしょう。
今私たちは時代の転換点にいるのかも知れません。
長すぎた冬が終わります。
次に来る時代が、暖かな春なのか、灼熱の夏なのかは分かりません。
ただ私たちが今できることは、現在行われている選挙にきちんと未来を見据えて投票することです。
お米が足りないと大騒ぎになった発端をよく考えると実は歴史的な転換点にいるのだなと深く考えさせられました。
それでは皆様、ご機嫌よう。