ことの着想
大分のために、なにかかたちに残る恩を返したい。
2018年の一月。
「samasama」様(帰省するたび、必ず足を運んでました。とてもお世話になりました。の意味を込めての様)の湯船につかりながら、ぼーっとそんなことを考えていました。
上京し、七年が経ち、こんな思いが駆け巡ったのははじめてのことでした。
「samasama」様の湯船の中では、いつも以上にクリエイティブになれる。
集中して物事を考えることができる、大好きな場所。
いつもは二時間、この憩いの空間と共にいました。
この日は四時間いました。
それは思い立ってしまったからです。
「大分を舞台としたフィクションを作ろう」
これなら、大分へのかたちに残る恩返しになる。
はず。
そこからは一瞬でした。
物語のプロット、登場人物、作品のプロモーションも一気に構想しました。
脱衣所でいつまでもスマートフォンのメモ機能に、脳内で浮かび上がったアイディアをひたすらに打ち込みます。
活性化された時の発想はとても怖いです。
その時のメモを読み返すと、同じ自分の発想とは到底思えないようなことが記載されています。
「血の汗をかく」→主人公
これはその一行です。
あの時の自分に、はっきりと伝えてやりたい。
そんな主人公が出てくる大分を舞台とした作品はいやだ。
登場人物も、わたしも、いっしょに作る方も、大分の方々も、誰一人幸せにならないからやめなさい。
話が逸れてしまいましたが、大分を舞台とした作品を生み出しました。
短い人生の中で、知識を掘り下げることができることができる分野の一つである「映画」というものも題材の一つにしました。
キャラクター達は大分弁を話します。
大分を離れて、大分弁は日本一かわいい方言だということが分かりました。
「大分弁を話す女の子のかわいさを全国に伝えてやる」
そんな野心を胸に秘め、筆を揮います。
必ずキャッチ―になると思っていましたが、多分キャッチ―になっていると思います。
決して、主人公は血の汗をかいたりしません。
普通の汗をかきます。
そんな青春劇となっています。
これからも作品についてのことを載せていこうと思います。
最後に。
「samasama」様は八月末をもって閉店してしまいました。
株式会社 創裕様へ思いの丈を綴ったメールを送らせていただきました。
いつか、復活の呪文を唱えましょう。