9月の俳句だけまとめ
・制服から制服に着替えて九月
・恋じゃないからコスモスがきれいだよ
・老人の小鳥のやうな寝言かな
・破れ傘ひとりひとりに小さき空
・月見バーガーの夢からさめたら雨
・月清しうさぎはまるまつて交尾む
・稲妻をふくんで猫のふくらみぬ
・飴チョコの天使が秋の風吹かす
・星月夜なのに祈ることが無い
・眠りごと夢ごと買うて夜蛤
・きつねのかみそり信仰は細き道
・細胞の一粒の死やデラウェア
・くちびるにすがる青さよオクラ噛む
・窓際に園児らならべ秋麗ら
・白菊に澄んだ雨だけ降りてゆく
・秋空の群れのひとつにシーツ干す
・天高しハート形したアジフライ
・チョコレートケーキにろうそく鶴来る
・木犀の香りと目が合わないように
・不知火やポケットにゐる兄の骨
・飼い猫の冬毛たくましいうれしい
・柚子味噌の治療後の歯で苦く噛む
・柘榴がしみるてふどなたかの唇
・目覚めないことを選べず秋薔薇
・流星になりたくて走らす自転車
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