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【実質0円大学生活のすすめ】第18回:科目等履修生として利用できるお得なサービス(3):キャンパスメンバーズ(その1)

1. 日本の美術館・博物館の問題点

時間があるときにふらっと行って、偶然出会った作品からインスピレーションを得て、いま自分がいる歴史的・空間的立ち位置を再確認する、というのが「ミュージアム」の正しい利用方法のひとつです。

そのため、前回パリの美術館の例で紹介したように、文化レベルの高い国々では基本無料になっています。少なくとも、学生はタダに近いような料金で利用できます。ものを学ぶプロセスで、そのような知的刺激を受けることは教育投資としてのコストパフォーマンスが良いからです。

残念ながら、多くの日本の美術館・博物館では、そのようなミュージアムとは成立背景が異なります。そのため、芸術の社会的な役割に資するような料金制度になっていないのです。

2. 美術館・博物館の常設展が無料・企画展が団体料金に!

そこで、学生の経済的負担を軽減し、美術館・博物館自体の収益を圧迫させず、その分を所属する教育機関にまとめて払ってもらう仕組みができました。それが「キャンパスメンバーズ制度」です。

公的主体が運営する美術館・博物館では、学校単位で加盟すると、その学生・教職員は無料または、割引料金で利用できます。たとえば、独立行政法人国立美術館が運営する国立西洋美術館では、学生証または身分証を提示すれば、以下のような割引が受けられます。「実質0円大学生活」の科目等履修生も適用されますので、積極的に利用しましょう。

常設展    学生通常料金   250円 > 0円
企画展(例) 学生通常料金 1100円 > 900円

https://www.campusmembers.jp/

なお、同じようなサービスが受けられる制度として、運営主体が異なる「東京国立美術館キャンパスメンバーズ」「国立科学博物館大学パートナーシップ」があります。

第18回まとめ

1.日本の美術館・博物館は、欧米とは異なり日常的で開かれた教育的機能を十分果たしていない。その閉鎖性は入館料体系に表現されている。
2.キャンパスメンバーズ制度のある学校に所属すれば、美術館・博物館の常設展が無料・企画展が団体料金で利用可能となる。


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