【実質0円大学生活のすすめ】第36回:科目等履修生としてのオススメの受講態度(2):対話に誘い込む
最高の知的対話相手としての担当教員
「対話」は知的能力の向上には不可欠の行為です。あることを学んだら、その学んだことを口に出して他人に聞いてもらうと、知識が定着しやすいと言われています。
また、わかりやすく話そうとすれば、学んだことを整理して要約する能力も問われます。さらに、質問が返ってきてうまく答えられなければ、自分の理解の足りない点もわかるでしょう。
友人や先輩・後輩などでもよいですが、対話の相手が自分より知識も経験も豊富な存在であれば、間違った理解の指摘や先に進むためのアドバイスももらえるはずです。このような知的な対話の相手として最もふさわしいのが、聴講している授業の担当教員なのです。
オススメの受講態度(2):対話に誘い込む
「実質0円大学生活」のコンセプトに従えば、最小の投資で最大の効果を得る必要があります。授業のコストパフォーマンスを最大化するには、聞いているだけではなく、担当教員との対話を充実させなければなりません。そのためには、対話が続くように次のような受講態度が推奨されるのです。
1) とにかく毎回質問してみる
大学の授業スケジュールでは、コマの間に10分から15分の休憩があります。多くの授業でその時間は質疑応答に充てられています。そこで、毎回の講義が終了したら、すぐに教員のもとに行き「質問する」ようにしましょう。
一般的に、大学の授業は聴講者全員に向けた概論的なものが多くなりがちです。それに対して、質問はすぐれて個人的で、特定された問題を話題にできます。質問すれば、自分に向けられたカスタマイズされたアドバイスを、追加料金無し(!)で享受できます。極論すれば、授業より質問こそ重視すべきといえるでしょう。
積極的な聴講者が多く、質問待ちの列ができそうなときには迅速に行動します。なるべく最初の質問者になれるようにしないと、待ち時間が無駄だからです。そのためにも、教壇に近い教室の前の席に座る必要があります。
2) 質問のネタを考えておく
授業の内容に関係があることを質問しましょう。さらに、可能であれば、継続的な内容のものがネタ切れに悩まされずに済みます。たとえば、フランス語作文の授業を受けているのであれば、フランス語関連の継続的なネタを用意しておきます。
たとえば、フランス人とSNSでやり取りをしていて、自分が送ったフランス語表現が文法的に正しいかどうかを聞いてみるとか。あるいは、フランス語検定を受けることにして、勉強方法のコツを教えてもらうとか。
このように常に新しい疑問が湧いてくるような行為を継続しておけば、質問ネタに困ることはないでしょう。また、質問を思いついたときのために「質問メモ」などを準備して書き留めておくのも便利ですね。