新規だ古参だどうでもいい
某アイドルグループのファンの間で、比較的新しい曲からハマったファンのことを“◯◯新規”と呼んで嘲笑するというか貶める風潮が見られる。それはファン歴の長い人側(便宜上“古参”と書く)から言うだけでなく、自らを「新規なもので…」と遜る様子も見られる
正直、どっちの側も嫌だなあと思う
何のためにそんなことを言い合うのか理解できない
ただ、“ファン歴の長さ”について、私も思うことがないわけではない
イチローさんのことを、「MLB挑戦から追いかけています!(すごく長く見てるでしょすごいでしょ私)」みたいな同世代以上の日本在住日本人に出会うと、“古参”の私としては、おや?ブルーウェーブ時代は何をしてたんですか?気づかなかったんですかあの素晴らしさに?やれやれ(急な村上春樹)、と意地悪く思うことがないわけではないので
しかし、こういうことを思っても口にすることはしない。書いちゃったけど
自分は早くから応援しているので、あなたがライブで見たことがないあんな試合やあんなスーパープレイを知ってるんです、と心の中でほくそ笑んでおけばいいだけ
そして、自分のファン歴が短くても蔑むことは絶対にしない。歴が長い人に対して「早く気づいてうらやましい!あのライブも行ったんですよね?うらやましい!」とは思っても、自分が劣っているなんて全く思わない
とにかく、自分が好きなら堂々と情熱的に応援していたらいいだけで、そこは長かろうが短かろうが関係ない。ただ出会った時期が違うだけ
まして、ファン層が一気に広がる時、つまり“新規”が増産される時は、その歌手やスポーツ選手が努力を持って素晴らしく特筆すべき結果を出したり、より広い世界/フィールドへ挑戦したことによる情報の拡大・拡散が起因している訳で、それを“新規”とか言って貶めるのは努力や挑戦に対するリスペクトが足りなくないか?と思ってしまう
それに、生まれた時が違うじゃん!
私が生まれた1979年6月、マイケル・ジャクソンは「Off the Wall」をリリース、とんでもない世界のスーパースターへとどんどん飛躍していく。私がマイケルに夢中になったのは11歳の年に発売された「Dangerous」で「Remember The Time」のミュージック・ビデオで衝撃を受けたのが始まり
例えば、マイケルファンはこういうことを言う人たちではないけれど、もしこの11年(+生まれる前)を「遅い」と言われてもさあ…なんですよ。前作「Bad」が7歳、出会えなかったんだもの仕方ないじゃん!としか言いようがないし、私は11歳で出会えた幸運を八百万の神と深夜テレビが好きだった母に感謝します
“古参”の方、自分が年を取っているだけってことは大いにあるから。行動・言動は気をつけてください
ちなみに、マイケルに関しては時々、あと8年早く生まれたかったと思うことがある。8個上の従姉妹が後楽園球場で行われたマイケルのBadツアーに行ったことがとてつもなくうらやましいから。私も経験したかった…
従姉妹は、そのBadツアーパンフレットを惜しげもなく私にプレゼントして、マイケルファンになったことを喜び歓迎してくれた。子どもだった私は純粋にありがたく受け取ったが、マイケルの優しさが浸透したかのような、まだ二十歳ぐらいだった従姉妹の優しさを思う
私も、今マイケルを知って好きになった子どもや若者は純粋に仲間だと思うし、生で見たことあるよとちょこっと自慢を言ったとしても、マイケルが今も愛される存在であることを実感してむしろ感謝するだけだなあ
ファン歴に、ファンの中で階層・階級を設けることは、対象の歌手やスポーツ選手に大変失礼なことだと思う
大前提として、長いファン歴の人がいるということは、その対象である歌手やスポーツ選手が長く活動し続けていたり、素晴らしい作品を生み出したからだ
そして新しいファンが生まれるというのは、時代や世代を超えても心を惹きつけられる彼らとその作品があってのことで、彼らを絶賛こそすれ、ファン同士で優劣をつけるようなポイントではない
ファン同士での長さに関する自慢や張り合いは全くもって意味がないと言いたい。そんな話してないで、好きです!!と叫んでいようよ
追伸
新規だ古参だ言ってる某アイドルグループのファンのみなさん、彼らが60歳になっても(30年後)歌っていたいと言ってるのに、まだ10年経過したぐらいで歴の優劣つけてどうする…
追伸
一個だけ嫌いなものがあります。それが“新規”ではなく、「私、ニワカなんで」で逃げる、渋谷ハロウィン的盛り上がりに乗っかりたいけど競技ルールも歌詞も興味がないヒトビト。本当にそれを愛してないなら、愛する気もないなら、愛する可能性もないなら(だんだん弱気)、来てくれるなよ!チケット買えなくなるだろ!とは思うよね!
つまり、そこに愛はあるのかい?ですね(古)
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