駅はシェルター(フィンランド)
ヘルシンキはトラムが発達しているのと中心部は徒歩で回れるので、思ったより地下鉄に乗る機会は少ないです。
久々に乗った地下鉄のヘルシンキ大学駅は、ラスコーの洞窟みたいだと思ったら、本当に馬の絵が描いてありました。
実は駅がシェルター機能を備えていて、蛇行する通路は爆風が奥まで届かない仕組みでもあるそうです。 「避難所ありますよ~」だけではない本気度が伝わります。
段差のない、なだらかなスロープ。
洞窟の次は、近未来的なエスカレーター。
ホームがかなり深いところにあることが分かります。
右側にケーブルカーのように降りていく車両が並走していて、ベビーカーや車椅子、自転車の人が乗っていました。
たどり着いた駅のホーム。 広いうえに天井がアーティスティックでものすごく高い!
有事のときには、72時間以内に非難生活ができる場所に早変わりします。
フィンランドのシェルターの総数は50500か所、550万人の人口に対して480万人を収容できます。ヘルシンキは特に数が多く、人口より34%多い人数を収容できる5500か所ものシェルターがあるそうです。
駅、スポーツジムやプール、フットサルコート、駐車場etcがいざというときに、シェルターになります。普段馴染んでいる場所なのは分かりやすいし、安心感もあって心強いですね。 広々としていて子供の遊具まであるため、圧迫感がありません。
ところで、ホームに入ってきた車両にはこんなイラストが描かれていました。
はい、自転車をそのまま持ち込めるんです。良いなあ~
東京は自転車に乗る人の肩身が狭いです。 車からは疎まれ、歩行者からは危ないという視線でみられ、気をつけようにも何処を走ったら良いのか、実のところよく分からず・・・ エコ+健康のために自転車で出かけようと思っても、結構駐輪禁止のところが多いし。これも少しずつ変わっていくと良いな。
おまけ。危機管理はこんなところにも?(笑)
自分の自転車は自分で守る!?
一定の面積を超える敷地にはシェルターを設置する義務があり、70年代以降は換気システムを備え、核や化学兵器にも対応した新しいものになっているとのこと。あのサンタクロース村の地下にも、3600人収容可能なシェルターがあるなんてびっくりです。
オレンジに青い三角がシェルターのサイン。
町中の意外なところで見かけるかもしれません。
民間防衛のサイトから、検索することもできます。
非常時の備えや、すべきことを書いたパンフレット。
我が家の防災用品も見直したくなりました。
* 地下の避難所を紹介した動画
頼もしさを感じつつ、活用する機会がやってきませんように・・・