兵站企画
planning of logistics
一生懸命やっていても、努力していても、頑張っていても
結果がイマイチな時
僕自身を見直してみると、二つの重要な要素が浮かび上がってくる。
それは[logistics]と[planning]
日本語では「兵站」と「企画」である。
logisticsの和訳では物流が代表的であるが、ここでは兵站という意味合いで捉えたい。
作戦行動を取っている処に必要なリソースを届ける事の重要性を考える事が重要だから、単に物を運ぶ事の重要性を考えるわけではない。
特に運ぶ事にフォーカスを当てない理由は、実際の輸送そのものはコンピュータ上のクリックで済んでしまう事も多々あるからである。
事業運営の中で重要なリソースは人、モノ、金、時間、技術、情報などが挙げられるが、人は自らの意思で移動出来るし、金銭に関しては殆どデータ通信でやりとり可能だし、技術は人に付随するかコンピュータ上のプログラムだし、情報もコンピュータ上のコンテンツやドキュメントで送れる。
つまり輸送作戦という視点のlogisticsはモノ以外は人間の流動としての特殊性を除けば、かなり多くの部分がコンピュータ上の行動で対応可能な時代を生きている。
それでも兵站logisticsという視点は重要である。
logisticsの敗北
近々の出来事を挙げようと思う。
2022年7月2日未明、KDDIが電波障害を発生させた。
僕の事業体は通信キャリアとしてKDDIと契約していたので、大損害を食らった。ざっと100万円以上の損失を被った。
しかし、敗北の本質はここではない。
NTT docomoもSoftBankも今まで通信障害を起こした事はあった。丸2日掛かっても復旧しないという時間スケールの酷さを除けば、どこのキャリアでも通信障害に直面する可能性はある。
問題はどうやって、この損失を補填するのか、という視点だ。
僕が真っ先に思いつくのはKDDIの株価の暴落が予想出来るという点である。CFDでKDDIの株式に空売りを仕掛けて、そこで獲得した利益を事業の損失補填に充てるという方法である。
しかし、この作戦は起動しなかった。
投資部門のCFD口座に事前入金がされていなかった事に加えて、土日故に各種メガバンクは閉鎖しており、ネットバンキングのシステムを使っての資金流動体制もなく、ネット銀行各種の口座には十分なキャッシュが用意出来ていなかったし、CFDのユーザーページの使用実験も済ませていなかった。
結果、僕達はKDDIの通信障害によるダメージをそのまま被る事になり、週明けを迎えた。
これは完全なる敗北であった。
planningの敗北
ここでは同時にplanningの敗北も発生している。
これはCFDに関する企画の敗北がある。
僕は基本的に現物でない金融商品取引を原則禁止している。
それはリスク許容度のコントロールの為でもあるし、人が一生懸命働いている事業所に対して空売りを仕掛ける事は攻撃行為であると考えるからである。
投資事業の目的は社会を発展させながら、自らの資本を成長させる事であり、社会に害悪を齎し、自らだけ利得をとるような方式は採用できない。
これは方針である。
目的と方針はあったのだが、同時にそれに反するCFD活用の計画も考えていた。しかし、企画としてはまとめていなかった。
CFDの計画はリスクヘッジを目的とした運用である。
これには今回のような事業性の損失補填も定義としては内在していた筈だが、その企画部分が充分に詰まっていなかった。
企画を打ち立て、必要な兵站を実施する
問題が起きた後にこうしておけば良かった、と後悔するのは簡単な事であるが、問題が起きた時にこうしてあるから、動く、という選択を取れるようにしておくのは用意ではない。
これは日々の業務でも同じ事が言える。
こうだったらいいのに、こうなっていれば良いのに、これをやってくれたらいいのに、などと言う事は簡単だが完全に無意味だが
その道筋を描いておく事、つまり企画しておく事は有用な手段となる。
目的なあれば、その為の作戦を打ち立てる事は容易だ。
それが企画となる。
そして企画は必ずリソースを必要とし、それを調達、確保、保有、供給するのが兵站logisticsである。
企画を通して仕事を進める習慣作り
ふとあるキッカケで、もしくは日常の違和感や思いの繰り返しで、自分自身の行動力や思考力、対応力が落ちていると気がつく。
そんな時は大体、logisticsかplanningのどちらかか、両方に問題がある。
軍事用語的に見れば作戦か兵站に問題があるのである。
作戦が悪く、兵站もない状態で兵隊の思考力、意思力、行動力で勝とうとする事は敗走と玉砕を続けた前の大戦後期の旧日本軍さながらである。
良い企画と兵站があれば、自ずと行動力と思考力も機能してくれる。
その前段取りから組み立てる事が司令官の役割であり、現代風に言えばリーダーシップで個人的に見れば主体性の課題である。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?