出雲大社の遷宮での不思議な話
もう15年以上前のこと。
休日に実家で1人、ボーッとテレビを見ていたら
「出雲大社の60年に一度の本殿の建て替えがあるため、普段は見られない本殿の中が見られる」
とニュースでやっていた。
60年に一度ということは、30手前のわたしには、次見られるかわからない。
「これは見に行かなくては!!!」
思い立って、予定を確認。
休日出勤したおかげで、使っていなかった振替が取れる!
当時は電話だった飛行機の予約。
すぐさま電話をしたら、出雲行きが奇跡的に一席だけ空いていた。
金曜土曜の一泊二日での出雲旅が瞬時に決まったのだ。
金曜の午後、出雲市駅に到着。
出雲の空気の清らかで優しいこと。
なんとも居心地が良い。
ホテルにチェックインし、稲佐の浜で日の入りが見たいので、バスで出雲大社へ。
出雲大社は翌日行くからと、中には入らずに稲佐の浜へ直行。
地元の人っぽい人の方が多かった。
浜には降りず、防波堤に座って日の入りを見る。
見知らぬ土地で一人、夕日を見るのは
なんとも不思議な気分だった。
でも、見たかった景色を目の前にできている喜びの方がずっと大きかった。
日の入りを見た後、駅に戻る道は予想以上に真っ暗だった。
途中、近道かもしれないと傍から入った出雲大社の参道が鳥肌が立つほどに怖くて、すぐに出てしまったのを覚えている。
帰り方がわからず、バスもよくわからなかったので、とりあえず大社駅に行ってみた。
きっぷの買い方から電車の乗り方から、全部地元の人に教えてもらって、なんとか出雲市駅に戻った。
考えてみると、まだスマホなんてなかったときは、事前に本やネットで調べるか、現地の人に聞くしかなかったんだよね。
それはそれで楽しかったなぁと思う。
②に続く