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お酒草子5 本麒麟、ネロ・ダーヴォラ、氷結無糖

なかなかに 人とあらずは 
酒壺(さかつぼ)に 成りにてしかも 酒に染みなむ  


〈現代語訳〉
生半可な人間でいるよりは
いっそ 酒ツボになってしまいたい
そしたら 酒に浸っていられるのに

大伴旅人


※こんなに直球にお酒への愛を語れるとはスゴイ、というのは現代的な解釈かもしれないけれど。
どーも。誰も傷つけたくない生半可な奴こと、アトリエトモコです。

※家族愛、人類愛、お酒愛。とにかく愛。
ふてくされた10代を過ごしたはずなのに、愛ってば素敵とつぶやく大人のあさましさよ。
投稿を迷いましたが、その辺にドン引きしちゃったり傷ついちゃう方には、今回かなり不快な記事かと思いますので、閲覧にはご注意下さいまし。

※これより先、お酒に関する食レポ以下の、個人的な感想をとめどなく書いています。もし何かの参考になれば幸いです。

※知能指数の太ったスマートなnoterさん方は十分思慮深い方ばかりとは思いますが、決して飲酒を肯定するものではありません。
お酒は楽しく適量を。


・本麒麟(キリンビール)

焼き枝豆スナックと新ジャンルに救われた夜

なにもかもうまくいかない・・・

人の世はくだらないしがらみが絶えず、びっくりするぐらい低俗な意地悪がはびこっていて、美しいものだけ見ていたい私的には、ドン引き。
たまに消え入りたくなる。

そんな折、思い出したのが水屋(方言?)の焼き枝豆のスナック菓子

これはどんなに世知辛くても、何か心の大事な部分は大事にされている最後の秘宝(レガリア)のように思われた。(大げさ!)

本麒麟プシッ。
少し甘みのあるスナックに塩気のアクセントが沁みる。

世の中、救えない奴もいるけど、私は私。あくまでも人の、柔らかい愛を軸に生きている。
(中二の自分が聞いたら卒倒しそうだな!)
そう思えるのはあれだ、愛しいわが子と鳥達がいるおかげだな。
たぶん絶望するほどじゃない。がんばろ。
と謎に自分の機嫌をなだめたのでした。

この本麒麟、飲んだ方も多いでしょうが、すっきりした飲み口かつビールらしいコクも感じられ、バリューのある新ジャンル。
買い物の時にうっかりと、保冷剤代わりにカゴに入っています。
発酵レモンといい本絞り、バーリアルといい、私の舌は麒麟に軍配が上がるようです。
10月に税率上がるので買わないと、だわね。


プリンチペ・ディ・グラナテイ ネロ・ダーヴォラ(赤)

→右です

この度、わが夫が出世するようです。
ノロケでなく、仕事の地位などと無関係に彼は立派な荘士(おとこ)であり、わが家の智将であるのですが。
あと若い頃は某スケートの貴公子に似てると言われた(!?)今は薄めの田島貴男かと。

(ちなみに、ジョークでも身内を貶して笑いを取るような奴に何が守れるというのか。そういう文化は廃れて欲しい)

彼が景気づけと前祝いにとカルディで買ってきたイタリアのワインを汲み交わす夜。
シンプルに、なんと温かく幸せな時でしょう。
(んん、彼の帰宅前にチューハイ2本飲んで寝てたんだけどね)

昇進によってきみの労働時間は延び、私の家事負担も確実に増える。
でも、笑うのです。
「仕事の辛さなんて小さ子の育児と比べたら何と生易しいことだろう、と思うはずさ」
と。発達障害、不登校、コロナ、入院…
アレな育児の日々で、我々はタフになった。どんな艱難辛苦が与えられても、ココ、進研ゼミでやったことある!というくらいイージーよ、と。

お味は説明には伸びのある酸味でスパイシーとあるけど、
複雑な樽やベリー香に蜂蜜のような包み込む余韻。
ネロ・ターヴォラという聞いたことの無いブドウ品種ですが、
甘すぎず、重すぎないけどチャーミングな艶のある赤ワインでした。
これで800円位なのはお値段以上。
いや、今宵の共感が最高のスパイスとなったのか。

翌朝、やはりプレッシャーに耐えかねたのか、しょうもないことで険悪ムードになるというオチつき。
(そういう時は、それ以上刺激しない)

注)育児全般が辛いという意味ではありません。
うちの子達と親の性格上、苦戦しているという意味です。
子らの為なら辛い仕事も頑張れるぜ〜、というほうが共感を得やすいでしょうけど、まあ、なんとかやっています。


・氷結 無糖レモン(7%)

言うまでもないが今夏は暑すぎる。

仕事が終わって子をお迎えに行って、汗だくで帰宅。
軽くシャワーを浴びた後、たっぷり氷を入れたグラスで氷結を飲みながら、のり塩ポテチ(大容量)をドサァと開けると光の速さで群がる餓鬼×3たち。

働いた身体に塩味が沁みると、私も負けじとそれを掴み取り無糖氷結で流し込む。

最高やないか。

皆で貪るポテチ。
兄弟が多い方には共感いただけるでしょうが、これはなかなか幸せな経験。
独り占めで一袋だと案外多いけど、兄弟で取り合って無くなるのがなんか良いんよね。
(そこにその母も加わってるのはアレだけど)

一袋食い尽くしたらアルコール(7%)も回ってくるのでちょっとベッドで微睡みます。
ギラギラと夏の夕陽。タオルケットにさらさらの肌。
この笑気麻酔のような心地良さ、分かって頂ける?

そこへテレワーク中の夫が2階から降りてきて言うんです。

「もう少しで仕事終わるから、きみはそのまま待っていてくれよハニー。
今夜は僕のとっておきの焼き鳥をご馳走するよ♡」

「了解。わたくし、腹を出して扇風機にあたって寝ておきますゆえ」

「・・・」

ウソです。妄想ヴィジョンです。
「仕事はもうちょい時間かかるけど、土日にバーベキューで焼こうと思って使わなかった鶏肉を使いきりたいから、待っててもらっていい?」くらいな事務的な内容でした。

どちらにしろ、きみのお手製焼き鳥をハイボールと共に流し込むまで、寝て待っているだけの素敵な時間。
最高やないか。
氷結の味を説明してないけど、まあそのくらい無糖に限るということさ。氷結は。

え、それより私のお腹が心配って?
大丈夫。涼しくなったら、神社も登山も行くしアルコールも節制しますってば(!?)


以上
読んで下さりありがとうございました。
暑さを理由に浴びるように飲んだ、あまり褒められない類の夏でした。
おかげさまでシャキシャキです。
みなさまの毎日も、柔らかい愛と美味しい食事とドリンクが共にありますように。


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