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秋津・トンボの国

※モモトモヨ様の画像をお借りしました。
トンボが舞うと夏の終わりが見えてきて切ない、の製作話。

・夏休み終了したけど

忌々しい暑さの中、次男を保育園に送りに行く平日の朝。
そんな朝の空に沢山のトンボが舞っている日が増えてきました。
たまにワッと大量に飛んでいる日があるのなんでだろう。

目をキラキラさせてなんとか捕まえようと走り回っている彼は、
まだ虫への忌避感がないのか、なんとも生命のエネルギーに満ちている。
(多動気味だとかそういう懸念がなければ尚良い)

初夏の初々しい蝶やカエルではなく、
秋のすました風にバッタやトンボを見かけるようになると、
夏も終わるんだという寂しさややるせなさを、なぜか虫たちにぶつけてたりしたけれど。

・日本はトンボの島

トンボの古名は「秋津」(あきつ)と言います。

古代、日本のことを瑞穂国(みずほのくに)=みずみずしく稲穂の実る国。
またトンボの古語である秋津(あきつ)を冠して秋津島と呼ぶこともありました。
『日本書紀』によると、神武天皇が丘の上から平定した大和を見て、山々の連なり囲む様を秋津が交尾(となめ)した姿に似ていると詠んだことが、秋津島の由来としています。
『古事記』では雄略天皇がアブに刺されそうになったとき、トンボがパクッと食べてくれたので秋津島という地名をつけたとも書かれているそうです。
参考:『銅鐸の絵を読み解く』佐原 真 編

Wikipediaより トンボの交尾
山々が連なっている様子に見える?

トンボは田の害虫を捕食してくれる益虫で、豊作の象徴や田の守り神と考えられていたようですね。
自分たちの国の名前にまでそれを付けてしまうセンスは、
銅鐸の絵に描かれるなどして、トンボが霊力を持った特別な存在であるという思想を持つ弥生文化を引き継いでいる気がします。

トンボの兜
ムカデ、カマキリ、ウサギ、愛etc.なんでもありですけど

トンボは戦国時代には前にしか進まない「勝ち虫」として縁起が良いとされ、兜の装飾などにすることが流行したそうです。

私は先日の自作オニヤンマ君の記事でトンボがアブ、ハチなどを追い払ってくれる最強の益虫ということを初めて知った程度に虫に無知ですが。
赤トンボは蚊など小さい虫の天敵らしく、赤とんぼを模した物を身につけてると蚊に刺されにくくなるとかならないとか。

トンボさん・・・大人の私には触るのは無理ですが、
日本の別名田の守り神勝ち虫というのはなんとも心強いですね、
というわけで秋の新作を作りました。(実用性はなさそうですが)
早くお山へ分け入れる位に涼しくなって欲しいものです。

赤とんぼのブローチ
赤とんぼというトンボはいないそうです
秋らしくキノコをバックに


※再掲:オニヤンマ君の作り方の記事です
今回の赤とんぼは刺繍糸で作りました


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