
彼岸に想うこと
※「お彼岸」
春分の日と秋分の日、それぞれ挟んで前後3日間。
あの世この世が最も近づく日。
お盆と違い、故人が帰ってくるのではなく、故人との想いが通じやすくなる日だそうです。
うすら寒い春分の日、
雨が降らない午前のうちにわれわれもお墓参りに出かけました。
桜花(さくらばな) 今そ盛りと人は云へど
われはさぶしも 君としあらねば
訳:
桜は今が盛りだと 人々は言うけど
私は寂しい あなたがここにいないから
つまり、
I wish you were here.
=「あなたがここにいたらいいのに。」
皆が桜で浮かれている中、君がいない孤独に胸が苦しくなる。
万葉の情熱的な恋の歌と思いきや、離れて住む友人(大伴家持)を想う歌ではないかという、それはそれでムフフな妄想が捗る歌ですが。
私はこの歌に、もうこちら側にはいない
ご先祖様、そして「一緒に暮らした子」たちを想います。
祖父、祖母にはまだまだ複雑な感情があったりするけれどね。人間相手だからね。
誰かがペットのことを「永遠の幼子」と形容していたけれど、
もの言わぬ永遠の幼子たちとの別れ(ペットロス)ほど悲しいものはないですね。
もみじまんじゅうと、好きだった種もお供えして手を合わせます。
「そういや、もみじまんじゅうを食い散らかされたこと、あったね」
「雷にびびって布団に潜り込んできたこと、あったねぇ」と夫。
「え、そんなかわいいとこ私には見せてくれたことない」
なんて思い出話しながら。
うちの子でいてくれてありがとう。
私もここ(お墓)に入れてね。
子供達に頼んどくよ。だから待っててね。
そしてあなた(夫)もここに入るんだよ。と笑います。
(私はお嫁に行っていない)
今日はしんみりしちゃった。
書いてて泣いてます。
しこしことペイントで作ってみました。
龍胆寺雄氏の歌は愛猫の死を悼んだ歌の一部。
『シャボテン幻想』を読みました。

