大阪ぎらい
※かちこさまのイラストをお借りしました。感謝!
誤解を受けそうなタイトルですが。
わたくし「いじり文化」が苦手です。
滋賀・湖北生まれ私。大阪とは縁が深い。
大阪の従兄弟もいるし、姉も妹も大阪住みだし、
某関西の大学校(伏せられてない?)~銀行員時代は大阪北部に住んでいたし、大阪の豊かな食と文化を愛しているし、なんなら人生のパートナーも大阪の男性だ。
徳川が天下取らずに大阪城で織豊政権が続いていたら、日本文化はもっと「はんなり」していたんじゃないかな、と妄想したりする。
朝ドラ(会社で見るでもなく見ている)で主人公(モデル・笠置シズ子)の娘が大阪弁であることを友達にいじられ、大阪弁が嫌い!だなんて主人公につっかかるセリフがあったけれど。(有名人の娘であることと、異質な者への仲間外し?)
大阪弁の、テンポが良くて合理的なコミュニケーションはイラチな私の性に合っていて、居心地は悪くない。
関西スーパーでカゴをのぞきこんで話しかけてくるおばちゃん、めっちゃフレンドリーな店員さん、いかなごの祭り。初めは面食らったけれど、たまにあの日々が懐かしくなる。
じゃあなにが苦手というと、私と同世代くらいの「いじり文化」というやつ。
この世代の、特に男子(便宜的にダウンタウン世代と呼ぼうか。ダウンタウンには悪いけど)は、とにかくオモロイことがモテて、ヒエラルキーの上位を取れると思っている節がある。
笑いのためには相手の弱みや身体的特徴をいじったり、異性へのリスペクトに欠けがちだったり、現代的感覚で言うとデリカシーに欠けて昭和的で不適切(そのドラマ見てないから知らんけど)きわまりない行動も辞さないのが特徴だ(もちろん全員、ではない)
そういうの、自尊心が低くて繊細(w)な私には、グサグサ刺さるのだ。
人を傷つける笑い、そういうのが苦手なのだ。
春から習い事(歴史講座)を受けるんだ~!とズキズキワクワクしている私に向かって、「歴史マウントじいさんいるかもよ」と、脅してきたり。
求人情報見て、この職場いいかも~と相談したら「重労働でキツいかもよ」とか「バイトにこんな責任負わせるなんてろくな会社じゃない」とかネガティブなこと言ってきたり。(暗に私じゃ勤まらないと見くびられている気がする)
はい、ダウンタウン世代ど真ん中な我がパートナーである。
未来へ期待と不安が入り交じっている私の心をへし折ってくる鬼畜の所業。
私への愛ゆえに心配しているのかな?可愛いわねウフフ・・・なんて多めに見ていたが、悲しいかなそうではないらしい(結婚以来ずっと愛だと誤解していたなんて!)
じっくり問い詰めてみたらこれ、悪気はない「いじり」のつもりらしく「なんでやねん」「そんなわけあるかーい」って返して欲しかったみたい。
ちゃうわ、それ、いじめ。そんな陰湿なやつが「いじり」で大阪文化って言い張るなら大阪に失礼じゃ!とは言わずに、そういうのは傷つくのでやめてね?と懇願したが、なんだかモヤモヤする。
先ほど、「イラチな私の性」と書いたけど、私はドケチで無駄が嫌いで行列に並ぶのが大嫌い。会話は結論を先に言って素早く簡潔に。なるべくオチを付ける。など商人気質の母の影響が濃く、親子の会話はバレーボールwそこは関西寄りなとこもある。
一方、パートナーの両親はもっと北の出身で、愛情を受けて育った彼は話し方がゆっくりで、おおむね鷹揚で上品な性格。聞いてる私の方が早く結論を話せよ、とイライラしてることが多い。
こういう私の性格が、無自覚に彼を傷つけているかもしれない。
こんなパートナーをディスって大丈夫か。それに関しては、これは愛ある「いじり」やでってお返ししますわ。
縁あって、一緒になった人なのに。この有様よ不毛地帯。
笑いのツボが合うひとは相性がいいってのは、きっと何に笑えないかの相性も合うわけで。案外世の真理なのかもしれない。
それでも価値観をすり合わせていかねばならない。つくづく夫婦は難しいのです。
※語句解説(念のため)
いじり・・・他者をかまって、からかうことの俗語。
いじられた側は美味しいと思うらしいが私には理解できない。
イラチ・・・せっかち、気が短いという気質を表す関西地方の方言。
無駄を嫌う、商人気質の表れか。
大家族で、かまってもらえない、ちゃんと話を聞いてもらえなかった私はイラチにならざるを得なかった悲しい過去。
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