芥川龍之介と壬寅
先日、壬寅という記事を書きました。
芥川龍之介の命式の中にも壬寅が月柱(生まれ月)にあります。
命式の4柱(生まれ年、月、日、時間)のうち時刻は分からないので三柱で見てみますと
壬辰、壬寅、壬辰
と見事に壬がゾロ目のように揃っています。
年月日の天干が同じなのは 「三貴の命」と言って尊き命式とされています。
また特殊星といって芸術などに向いている 華蓋
文学の才能があって知識が深く尊敬をうける星 文昌貴人 など他にも恵まれた星があります。(手前味噌でありますが私も華蓋と文昌貴人を命式に持っておりますが、程度によるようです・・。)
注目すべき点は、強固な意思、頭脳明晰、困難に立ち向かえる強運の魁罡(かいごう)という星を持っている点です。
帝王切開も実はこの魁罡が関係しています。???どうして???
中国ではこの魁罡日に生まれた皇帝はとても優れていて力があるとされていたところから、この魁罡 に当たる日を選んで、お腹にメスを入れて子供を取り出したところから 帝王切開という言葉が生まれたのです。なんと恐ろしや!
見ていますと、ちょっと残酷な面がある方が多いかなと思います。これ、面白いことに三島由紀夫も魁罡なのです!
何が言いたいかと言いますと、芥川作品は残忍な描写がありますが、これも魁罡と関係があると思っています。
陰陽五行・四柱推命学を学ぶことで人を理解することにとても役に立っている気がします。
近いうちに朗読しようと思っている「蜘蛛の糸」ですが、子供の頃からなんとなくラストシーンがしっくりこなくて、ずっとモヤモヤを引きずっていました。
というのも、カンダタは地獄の住人です。善人とは程遠いのです。蜘蛛を踏み殺さずに助けてやったとはいえ、悪党なのですよ。自分勝手なのは重々承知のお釈迦様が一度助けてやろうとお思いになったのならば糸が切れる必要があったのだろうかと...
以前、話し方教室で生徒さんたちに「蜘蛛の糸」を読んでもらった時のこと、一人の男性に感想をもとめたところ「お釈迦さん、あんたが一番無慈悲やで!」といった一言に妙に納得したわけですよ。
所々にちょっと違うな、この感覚!と云うものを芥川作品を読むたびに感じていた私は数年前から陰陽五行・四柱推命学を学ぶようになって、文学作品まで理解できる気になったと云う次第なのです。大好きな宮沢賢治もこれで腑に落ちたのです。
作家を理解して読むと云うことは楽しいものでしてね❤︎