聖なる丘
長崎市街を見おろす小高い丘の上に西坂公園があります。キリスト教の禁教令の敷かれていたおよそ400年ほど昔、この場所でキリスト教を信仰する二十人の日本人と、外国の六人の宣教師が殉教しました。
二十六人は京都と大阪で捕えられ、ひと月かけて長崎までの道を歩き、十字架にかけられたのです。二十六人はその後、1862年にピオ9世により列聖されました。
列聖から100年の後、1962年にこの地に記念館と記念碑が建設されました。公園の敷石の一枚に、殉教の日付が刻まれています。4年半の歳月を費やしてこの像を制作した舟越保武は2002年の同じ日にその生涯を終えました。