箸置きの一枚
お嫁入り道具にと、揃えた食器類の中に入れた、箸置きのセット。
海外で暮らすのだからと、日本でしか、手に入らないものを厳選して持参した。
あれからもう、18年たつ。
でも、普段、食卓に和食が並ぶことは、ほどんど、ない。
主人はフランス人で、やっぱりフランス料理が好き。
子供は、和食が大好きだから、二人だけの時は、お箸でいただく和食を作る。
その時は、箸置きの出番だ。
ある日、家に子供の友達が遊びに来た。いっしょに食事をすることになり、ふたりにテ-ブルセッティングを手伝ってもらった。
ランチョンマット、ナフキン、ナイフとフォークを出して、テーブルセッティングをしてもらう。
ナイフとフォークは引き出しから出してもらうのだが、そこでアクシデントトが。
「ガチャン」
慣れないお手伝いだったのか、お友達が、手を滑らせて、ナイフを引き出しの中で落としてしまった。
箸置きの上に。
ナイフは重い金属製だったから、ひとたまりもない。
箸置きがひとつ、見事に割れてしまった。
と、いうわけで、
「撮った!」
可愛らしい紅葉の形の箸置き。
5つのセットだったけど、今は4つに。
形あるものは、いつか、壊れる。
そして、しまっていた場所がよくなかった。
でも、4つでいいじゃない。
だって、和食をいただく時は、子供と私のふたり。
たまに、主人が私達と一緒に食べても三人。
箸置きの数が減っても、お気に入りであることに変わりはないのだから。
おわり
こちらの企画に参加させていただいています。
最近、めっきり和食を作れなくなってしまいました。このご時世で、和食を作るのに必要な調味料が底をついてしまったんです。今、うちにあるのはお醤油ぐらいでしょうか。
そのため、箸置きの出番もありませんでした。
この企画を考えてくださった、あこはるかさんのお陰で、久しぶりに我が家の箸置きの出番がやってきました。
あこはるかさんは、たくさんの記事を投稿されているのですが、その中で、私が、心に響く、はるかさんの決め台詞、「撮った!」に出会ったのは、
【病気の一枚】というマガジンでした。
この中で、あこはるかさんは、大変な闘病生活の様子を綴られているのですが、毎回、ポジティブな一枚を載せられていて、それが凄いのです。
励まされる。すごく、前向きなのです。
そして、その 「撮った!」に憧れていました。
そのマガジンは、こちらです。
今回、この決め台詞を、あこはるかさんは、いろいろなnoterさんとシェア。
あこはるかさん、素晴らしい企画を、ありがとうございました。
どうぞよろしくお願いします。