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《今日の新譜》クラリネット五重奏 「僕の彼女はどこ?」

《今日の新譜》クラリネット五重奏 「僕の彼女はどこ?」

ミラ・ジョヴォヴィッチも歌ったジャズの楽曲をどうぞ。
ぜひこちらからYoutubeで全曲視聴してみてください。
参考音源
https://youtu.be/jGGkKVOPfms
Youtubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCbc_7CUTWTYOuyu_WQcflxQ
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クラリネット五重奏 「僕の彼女はどこ?」
レイ・ヘンダーソン
Five Foot Two, Eyes of Blue (Has Anybody Seen My Girl)
Ray Henderson

編成はCl.4本、Bs,Cl.です。
木管五重奏、サックス五重奏版、金管五重奏、鍵盤打楽器とベース三重奏版は発売中です。
Drumswを加えても楽しいでしょう。
「スラリと背が高くて青い目をした彼女」を歌ったジャズを、ぜひお楽しみください。
楽譜をお求めの際はこちらからお願いします。

アトリエ・アニマート・ショップ
https://animato.official.ec/

アトリエ・アニマート楽譜ページ1/3
https://animato-jp.net/rec-band/gakufu.html

「Five Foot Two, Eyes of Blue (Has Anybody Seen My Girl)」は、
レイ・ヘンダーソン(Ray Henderson)の1925年の作品です。
彼は1896年にバッファロー(ニューヨーク州)で生まれました。
本名はレイモンド・ブロスト(Raymond Brost)

僕の彼女はどこ? Five Foot Two, Eyes of Blue
Has Anybody Seen My Gal?
1920年代のポピュラーソングのピアニストでTin Pan Alleyの人気ソングライターだった
Ray Henderson(レイ・ヘンダーソン)が作曲し、ユダヤ系アメリカ人の歌手で作詞家のSam M. Lewis(サム・M・ルイス)と
Joseph Widow Youngのコンビが歌詞を書いた”Has Anybody Seen My Gal?”という曲がありました。 
曲の作曲者などについては当時のレコーディング事情があって他説もあり、歌詞も多少変更されたことがありました。

”Bye Bye Blackbird”の作者でもあるレイ・ヘンダーソンはLew Brown(リュー・ブラウン)とのコンビで
ジャズのスタンダード曲でとなった”The Thrill Is Gone”も作りました。
”I'm in your arms and you are kissing me...”とCarmen McRae(カーメン・マクレエ)やSarah Vaughan(サラ・ヴォーン)や
Julie London(ジュリー・ロンドン)といった女性ボーカリストたちがしっとりと歌っています。

”Has Anybody Seen My Gal?”を最初に吹き込んだのは20年代にジャズを多数レコーディングしたThe California Ramblersという
ビッグバンドの先達で、当時の楽団員には Red Nichols(レッド・ニコラス)や
Jimmy Dorsey & Tommy Dorsey(ジミーとトミーのドーシー兄弟)が在籍していました。

この”Has Anybody Seen My Gal?”という曲は第二次世界大戦中でも人気でしたが、その出だしの歌詞から
”Five Foot Two, Eyes of Blue”とも呼ばれていました。 158.5cmくらいの均整のとれたスタイルで青い目”という意味です。
召集されて戦場に送り込まれ、ようやく祖国に戻れた帰還兵が尋ねているかのように、
「スラリと背が高くて青い目をした僕の彼女を知らないかい?」

日本未公開でしたが1952年の「Has Anybody Seen My Gal(僕の彼女はどこ?)」とう映画を「悲しみは空の彼方に」で
有名なDouglas Sirk(ダグラス・サーク)が監督してレイ・ヘンダーソン作曲の”Five Foot Two, Eyes of Blue”が
学生コーラスでサウンドトラックに使用されました。
遺産を亡き昔の恋人の家族に贈ろうとしてその夫が経営しているドラッグストアで働くことにした
Charles Coburn(チャールズ・キバーン)が演じる大富豪のお話です。
この映画では、Rock Hudson(ロック・ハドソン)がPiper Laurie(パイパー・ローリー)が演じる店の娘と
恋仲の貧しい店員役で出演したのですが、なんと無名時代のJames Dean(ジェームス・ディーン)が赤い蝶ネクタイで
ヒロインの父親が経営するドラッグストアにいる若者としてチラリと登場しました。
映画では”Five Foot Two, Eyes of Blue”が学生コーラスで歌われました。
ちなみにトニー・カーティスやロック・ハドソンと組んで軽快なロマコメに出演していたパイパー・ローリーは
この後1961年の「The Hustler(ハスラー)」でシリアスな役を演じイメチェンしました。
そして65歳の時ロバート・ロドリゲスが監督したSF学園ものの「パラサイト」で寄生虫のようなエイリアンに
身体を乗っ取られる高校教師を演じました。

原題の”Has Anybody Seen My Gal?”ではロシア系のアメリカ女優のMilla Jovovich(ミラ・ジョヴォヴィッチ)も
歌っていますがウクレレの伴奏でした。
この曲はコード進行がF-A7-D7-G7-C7-F-C7の繰り返しと単純なせいかウクレレで弾きやす曲です。
(リズムはスキップのように跳ねるシャッフルです)

”Five Foot Two, Eyes of Blue”としてはMitch Miller(ミッチ・ミラー)などがカバーしましたが、
”Five Foot Two, Eyes of Blue”としてはボーカルで1927年に”My Blue Heaven(私の青空)”が大ヒットした
初代クルーナーと呼ばれるGene Austin(ジーン・オースティン)やBing Crosby(ビング・クロスビー)から
ジャズ歌手のLouis Prima(ルイ・プリマ)やDean Martin(ディーン・マーティン)などが歌っています。
ポップスとしてもイギリスのロックバンドのThe Viscounts(ヴィスカウンツ)やShane Fenton(シェーン・フェントン)などが
レコーディングしています。

この”Five Foot Two, Eyes of Blue”はオール・ガール・バンドの”Melodears”を率いたことで有名な
Ina Ray Hutton(アイナ・レイ・ハットン)の50年代のテレビ番組の
「The Ina Ray Hutton Show(アイナ・レイ・ハットン・ショー)」でテーマ曲として使用されました。

彼は大定番曲「Bye Bye Blackbird」以外にも良い作品を残しています。
Annabelle
The Birth of the Blues
The Best Things in Life Are Free
You're the Cream in My Coffee
The Thrill Is Gone
Life Is Just a Bowl of Cherries
などがあります。

”Five Foot Two, Eyes of Blue”歌詞

Five foot two, eyes of blue
But oh, what those five foot could do
Has anybody seen my girl?
Turned up nose, turned down hose
Never had no other beaus
Has anybody seen my girl?
Now if you run into a
Five foot two, covered with fur
Diamond rings and all those things
Betcha' life it isn't here
But could she love, could she woo?
Could she, could she, could she coo?

Has anybody seen my girl?

Five foot two, eyes of blue
But oh, what those five foot could do
Has anybody seen my girl?
Turned up nose, turned down hose
Never had no other beaus
Has anybody seen my girl?
Now if you run into a
Five foot two, covered with fur
Diamond rings and all those things
Betcha' life it isn't here
But could she love, could she woo?
Could she, could she, could she coo?

アトリエ・アニマート
https://animato-jp.net/

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