Satoko

1988年式修復歴あり/味付けはステア重め足回り硬めで/特撮スキ/機械スキ/読書スキ/Writer/Illustrator/看護師

Satoko

1988年式修復歴あり/味付けはステア重め足回り硬めで/特撮スキ/機械スキ/読書スキ/Writer/Illustrator/看護師

最近の記事

いい夫婦の日、に寄せて。

※画像は当時の心境のような北陸の「曇天」 2009年11月22日、 わたしは人生2度目の姓変更をした。 少し目立ち始めたお腹を抱えながら 一人、役所に紙を持っていった。 記憶が確かならば、その日は日曜日であった。 役所の時間外受付には 幸せそうな夫婦、になるであろう 人々がまぶしく佇んでいた。 完全に場違いな雰囲気のわたしは、 存在感を隠しながら順番を待った。 その後のジェットコースターのような生活が 想像つかなかったわけではない。 わたしの中の「わたし」のうち、 一人

    • また、やらかしていた。

      ※画像は黒部ダムにて撮影 前回の記事から随分と 月日が経過してしまっていた。 前々回のnoteでも「怒涛だった」 と言う表現を用いたが それ以上に、怒涛の数ヶ月間を過ごした。 仕事は毎日、 「今日も一日無事でいられますように」と 祈りながら過ごし 春には祖父がかつて乗っていて いつか死ぬまでに乗れたら、と考えていた スリーポインテッド・スターを迎えたが アルコール依存症の元配偶者に 家と車を奪われ 暫し、ホテル暮らしを強いられることとなった。 子供達が夏休みであったこと

      • わたしと、クルマと、ユーミンと。

        先日、訪問看護に向かうクルマの中で ラジオを流し聞きしていたところ 松任谷由実の「真冬のサーファー」が リクエストに挙がっていた。 確かにその日はぐっと冷え込んで 朝、クルマのフロントガラスには 完璧なまでに霜が降りていた。 パーソナリティは 「〝真冬のサーファー〟が収録されている 〝流線型'80〟※1978年発売のアルバム名 は、シティポップの象徴のようなアルバム」 というような旨を語っていた。 流線型'80、 このアルバムを初めて聞いたのは 中学生時代だった。 生

        • 雑記2024.1.29.

          珍しく、書く気力がなかった。 12月半ばから、怒涛だった。 上司が急逝したり 保護猫を家族に迎えたり 息子が人生初の受験を迎えたり。 1月1日には仕事中に能登半島地震にて 人生初の断水を経験した。 いち、個人としては 震源地に近い方々が受けた被害とは 比較にならないくらい 小さい環境の変化であったが、 地震そのもの、よりも 地震によりもたらされた 諸々の問題に頭を抱えた。 被災地の方々に少しでも早く、 穏やかな日々が戻るようにと 心から願っている。 普段、noteは 記憶

          クリスマス・イブ

          街にイルミネーションが灯る、 12月。 気忙しさと、新年に向けて加速がつき 高揚感も同居する月。 この時期になるといつも、 思い出すクルマがある。 「“ ZERO CROWN” かつて、このクルマは ゴールだった。今、このクルマは スタートになる。」 このキャッチコピーで “ ゼロクラ”の名がついた、 TOYOTAの180系クラウンである。 若干20歳のクリスマス・イブの日。 ある男性から 「イタ飯、行っか。」と誘われた。 わたしもその時初めて知ったが、 イタ飯、というの

          クリスマス・イブ

          いつか(後編)

          その頃、WRX STIに乗って7年の月日が経過していた。 最も好きなクルマに乗ることは 確実に自分自身のQOL ・・・よく医療現場で言われる、 Quality of Life, すなわち生活の質、が向上したと感じられた。 だが、一方で乗ったからこそ 抱えることになった感情もあった。 とにかく、愛車を他者に触って欲しくない。 当初、物珍しさからか よくSTIを見せてと言われることもあり、 お披露目する機会も設けたが、 触られる度に嫉妬心が湧き上がってきていた。 今でも愛車

          いつか(後編)

          いつか(前編)

          クルマに乗る時は、 無音ですか? ラジオですか? テレビをつけますか? 音楽を聴きますか ──────? クルマに乗る時に、 「音楽がないと死んでしまう!」 と豪語し、どんなに面倒でも 50枚収納のCDケースを 常に7〜8セット、 クルマに積んでいた私だったが WRX STIに乗り換えた時に 初めてカーオーディオ、ナビに きちんと投資したような気がする。 第6世代iPod classicを接続し、 Pioneerのcarrozzeria ナビオーディオをとことん触って 重

          いつか(前編)

          番外編 愛煙歴

          つい最近、喫煙歴の話題があり なんとなく書きたくなった今回の記事。 初めて煙草を吸ったのは 中村あゆみ「翼の折れたエンジェル」の 〝初めてのkiss〟に 該当するソレである。 以降、あえて主語を省いたり 濁したりするが、 大人の事情ということで ご納得いただけると信じている。 当時、推薦で入ったくせに 部活動を辞めてしまった 下記記事の時期である。 周囲に喫煙者も多く、 煙草を吸う流れは自然だった。 現在はあるかどうか不明だが、 地元近くの法島に 煙草の自販機があり (社

          番外編 愛煙歴

          あなたを未来へ運ぶよ(後編)

          営業担当さんの許可を得て、 XVでのと里山海道を 走らせていただいた。 インターから本線へ合流する時、 アクセルをじんわり踏み、加速する。 じんわりと踏んでいるつもりだが、 思ったより速度が上がっていることに気付く。 加速時のエンジン音はホンモノ、と比較すると 圧倒的に静かではあるものの、 完全に水平対向のスポーツカーのソレである。 SUVは構造上重心が高く、 自動車専用道路などで高速走行をする際は ブレやすく、一般道でも他タイプの車両より キビキビとしたコーナリングが出来

          あなたを未来へ運ぶよ(後編)

          あなたを未来へ運ぶよ(前編)

          2017年秋から冬にかけて。 過走行のスプラッシュが ノッキング様症状を 呈するようになる前 微妙なアクセルレスポンスの変化と エンジン回転数の上昇鈍化を 感じ取るようになったわたしは スプラッシュとの別れが 近づいていることを悟った。 次のクルマを検討するにあたり、 2018年初頭の大雪は 検討材料のひとつとなった。 当時候補に挙がった車種は スプラッシュ同様、 比較的不人気車種でありながらも セグメントとしても同等、 価格も非常に手頃なSUZUKI イグニス。 逆輸

          あなたを未来へ運ぶよ(前編)

          Hello,my friend

          ※画像は作中のコンパクトカーをAIに描かせたものです 大切な人との別れが辛いのは、 その人のことが好きだからなのか、 その人と過ごしている幸せな自分が いなくなってしまうからなのか。 幾多の、人と人との別れ話を 聞いてきた自分はふと、考える。 わたしは、こんな人間なので 人との別れよりも その人のクルマを運転したり、 もう助手席に乗ることはないのだろう、 と考えた時に、言いようのない切なさに 襲われることがあった。 もちろん、勝手に人様のクルマを 運転することはないが

          Hello,my friend

          一台の車の向こうに

          表題は1992年から 小学4年生用教科書に 掲載されていた、 谷川俊太郎作の 「一本の鉛筆の向こうに」の パロディである。 わたしはリアルタイムで 「一本の鉛筆の向こうに」に 触れた世代であるが、 上の世代は子供の本読み課題などで 触れた方もいらっしゃるかもしれない。 余談ではあるが、 物語内で登場する 日本で最も知られたスリランカ人、 ポディマハッタヤさんが 一昨年、新型コロナウイルス感染症にて お亡くなりになったとのことで SNSなどでまた脚光を浴びていた。 話は元に

          一台の車の向こうに

          泣いて 泣いて 泣きやんだら

          ネット上で近年「お焚き上げ」という 言葉が散見されるようになった。 「お焚き上げ」とは文字通り 神社や寺などで、故人の遺品や 捨てるには忍びない物品を 感謝の気持ちを込めて焼却する 儀式である。 ただし、ネット上で 扱われる「お焚き上げ」というものは 過去の出来事を綴った文章や、 日の目を見なかった作品などを 投稿し、「供養」するという様な 意味合いを持つという解釈のようだ。 わたしもこうして、 過去の話を書き綴っている点では 「お焚き上げ」相応の 儀式を行っているに他な

          泣いて 泣いて 泣きやんだら

          遠い日のスプラッシュ(後編)

          ※写真はスプラッシュ最後の日のメーターです 縁もゆかりも無い地を 飛び込み営業で回っていたある日、 小松市内のとある中華料理屋に入った。 あつあつのあんかけに 大ぶりな肉団子が美味しいと 有名なその中華料理屋に入り、 看板メニューを頼み 店主のご主人とお話していたところ テーブル席で昼間から、 ビールを煽っている 4人の陽気な男性たちから 声を掛けられた。 「聞いてんけど、雑誌に載せる飲食店、 あたっとるんけ?」 「ええ、こんな企画で 雑誌を作ってまして…」 話をしな

          遠い日のスプラッシュ(後編)

          遠い日のスプラッシュ(前編)

          ※画像は手放す前日に撮ったスプラッシュです 「逆輸入車」。 日本の自動車メーカーの クルマでありながら、 海外の生産拠点で生産されたクルマ。 おそらく、自分史上最初で 最後になるであろう 「逆輸入車」を2012年、購入した。 私自身、まだ看護師免許も持たず 医療従事者でもなかった 20代前半にさかのぼる。 その頃、とある飲食系 雑誌の制作で石川県内を回り 飛び込み営業、ライティング カメラマンとして働いていた。 個人事業主の集まりのような その制作会社は 今考えると

          遠い日のスプラッシュ(前編)

          どうして、どうして

          ※画像は生家のオーディオです 前4作のタイトルの法則性に お気づきだろうか。 「哀しみのR33」は 哀しみのルート16/松任谷由実 から。 「君の青いジムニーで京都へ行こう」は 青い車/スピッツ のサビ部分から。 「ゲーセンと、頭文字Dと、わたし」は 部屋とYシャツと私/平松愛理 から。 「IMPREZA DREAM」は RASPBERRY DREAM/レベッカ より。 幼少期、一人で過ごすことが 多かったわたしは、 与えられた幼児用玩具 絵本は早々に飽きてしまい、 ニ

          どうして、どうして