MMTを騙る池戸万作氏の不誠実さ
※そも、MMT(現代貨幣理論)とは?という部分は各自ググってください
昨年ちょっとだけ流行ったMMT。何がMMTかという論争はかつてのリフレ論争でも見られた懐かしいものですが少なくともMMT支持を表明していない私が見ても
「それはMMTじゃねぇだろ!」
と思わず言ってしまうものをMMTとして流布するいかがなものかという人がいるのでこの場で指摘しておきます
立場を表明しておきますが、私はMMTerではないです。少なくとも自称していませんし、するつもりもありませんので今後文末に
・~(らしい)
・(当社調べ)
といった責任回避の文言が付与されますが自称できるほど精通してないものを第三者的に大上段に騙ることの疚しさから出る一種の逃避としてご容赦ください
閑話休題
MMTでないものをMMTとして語る(騙る)ことは不誠実だし不正確だしより確からしい政策的な答えを導く阻害になることは自明だと思います
例えば日本でMMTを眺めていると主な論者は精々
中野剛志、三橋貴明、藤井聡、池戸万作あたりが比較的マスなメディアでMMT側に論拠していると自称して何かを論じてるようですが
恐らく(当社調べ)日本で一番最初にMMTを紹介した市井のMMTer、経済言論人(私が今名付けた)リッキー氏のブログ↓
もしくはMMT四天王と通称されているにゅん氏のブログ↓
http://erickqchan.blog.shinobi.jp/
などを見ればわかることですが上記の4名(中、三、藤、池)の主張で比較的欧米MMT系経済学者の議論に近いのは
中野剛志氏ぐらいなもんで(ダイヤモンド・オンラインの連載 要参照)残りの3名についてはいわゆる積極財政論者、オールドケインジアン路線であってそれはMMTではありません
特に一番ひどい(当社比)のは池戸氏
例えば以下のツイート
https://twitter.com/mansaku_ikedo/status/1215788022106509312
>財政出動でハイパーインフレ(年率13000%)になる可能性は皆無です。>そこまで財政出動せよとは私も言っていません。日本のMMT論者は >インフレ率を2%~4%程度になるまでの金額で財政出動を行うべきだと言>っています。
いやいや!!MMterはそんなこと言っていない(らしいよ)!!!!!
MMTはこういう裁量的な財政政策を基本的には指向しない(らしい)のです
Q「え?MMTって・・・日本は財政破綻しないからガンガン財政赤字膨らませて景気よくしてインフレ気味にしようって人たちでしょ?」
A「違う(んだってさ)!」
これは池戸や藤井、三橋という歪んだレンズからMMTを学んだ人にとってはある種の驚きかもしれません
前段紹介した日本で最初(当社調べ)にMMTを紹介したMMterであるリッキー氏の以下の記事を参照ください
長い文章読みたくない人のために私が当社調べの要約すると(要約=不正確) ある種の伝統的経済政策っていうのは以下のようなものです
好景気→失業減る→インフレ気味になる→政府はインフレ加熱を抑えるために緊縮政策→景気減速→失業増える→インフレ落ち着く→不況気味になる→政府は拡張政策をとる→好景気→以下エンドレス
ものすごい簡略化してますが三橋や藤井氏レンズから経済問題を見るとこんなイメージだと思います(私も読者の1人なので)
MMTerと言われる人たちはこの中で
『政府はインフレ加熱を抑えるために緊縮政策→景気減速→失業増える→』
この部分をちゃんと問題視されており景気の調整のために失業を用いるなと批判されているようです。当たり前だと思っていましたけど確かに失業という不幸をわざわざ生み出して景気をコントロールするのもよくよく考えるとおかしな話かもしれません。
他にもミンスキーの金融なんた仮説がどうたらいろいろあるらしいんですが割愛します。
じゃあどうするの?となるとJGPだのMMTによる政策があるそうですがここも私は詳細について説明できるほど詳しくないので割愛します気になる人はリッキー氏のブログ読むか
上記の本を買って読んでください
私は買いました。書評などによると上記の本が一番日本語のMMTによる解説本の中で欧米のMMT系経済学者の意見に近いようです
大事なことなのでもう一度いいますがMMTは景気をよくしてインフレにして
過熱気味になったら緊縮気味にしてコントロールするという裁量的な財政政策をとらないそうなので
そういう嘘を前提にMMTという看板で商売もしくは売名をしようとする池戸万作氏の行為は商売人としてはともかく、不誠実と糾弾されても仕方ないと思います。
池戸氏にはにゅん氏やリッキー氏が何度かリプライ送っていますがどうやらまともに相手を刷るつもりはない模様で多分確信犯(誤用)的にMMTを騙っているのだと思うのでうんこ野郎だなと思います
追伸
政治的に政策達成のプロセスとして不純物が混ざったものをMMTをとして妥協的にパッケージングしてもしかたないという視点は
別の論点になる(上にめんどくさい)ので今日は論じません