Don't Look Back:裂固
11月22日にリリースされたラッパー・裂固くんの新曲「Don't Look Back」について感想を書…いているうちに、ただの日記になりました。解説とかは無いですが、短い記事なので軽い気持ちでお読みいただけます!
下線部はリンク付き。約3千字。
事実誤認や修正の希望があればご指摘ください。適宜直します。
◆待つ
(▼まずは聴いてください!)
アドベントカレンダーをご存知?
知らない方のために。12月1日からクリスマスまでの毎日をカウントダウンするためのカレンダーのこと。
チョコやキャンディの入った24個の引き出しがある箱や、24個の小窓が付いたカード型のものがある。
全てを開いた時、クリスマスが訪れるという仕掛け。
筆者は24個のポケットが付いたタペストリータイプを愛用。毎年今時分になると、シールやら小袋入りの菓子やら小さなギフトを24個用意する。そして12月1日から毎日、当日の日付のポケットに、そのうち一つを詰めておく。わが子は師走限定の「ログインボーナス」を目当てに暖かい布団から飛び起き、冷たい廊下をタタタッと勢い良く走ってくる。時間との闘いとなりがちな登園前の朝、幼い歓声を聞くひとときは温かい気持ちになる。
わくわくして待ちわびるというのは、実に楽しい。
◆電撃
それとは真逆なのが、「電撃◯◯」。
辞書で引くと、「電光のように、前ぶれなしに衝撃を与えること」。
「青天の霹靂」の「霹靂」も難しい字だけど雷のこと。
他方、雑踏で集団が突然踊り出す「フラッシュモブ」のmobは群衆、flashは「一瞬」のほか「閃光」という意味がある。
ブルーライトに浮かぶ「電撃リリース」は文字通り青天の霹靂だった。脳内で、群衆が突然賑々しく踊り始めた。
年間でも特に大きな仕事を終えた日の帰り道、精も根も尽き果て放心状態の中ぼんやりスマホの画面をスクロールしていて、この投稿に指が止まった。「待って!心の準備できてない!!待って!!」と思ったものの、時間は止まらない。24時?あと何時間?
さっきまで「疲れて死ぬ。帰ったら寝よ」と思っていた頭は、「24時まで起きる!生きる!!」と瞬時に切り替わっていた。
ちなみに前作も、前日夜発表の電撃リリースだった。
音楽業界の事情は分からないが、「来週出します」などの予告無しで「今夜リリース!」と言うのは結構ある。なんか事情あるんだろう。
どきどきするサプライズというのも、実に楽しい。
◆第三弾
引用した事務所のツイートの通り、「新生ソロ音源プロジェクト第三弾NEWシングル」という位置付け。
第一弾は「POLAR EXPRESS」(5月31日)。
第二弾は「KEEP IT REAL」(9月27日)。
ここ4カ月空いてるのに、第三弾が2カ月スパンで来るとは思わない(大喜び)。
プロデュースは前2作同様、Joe OgawaさんとLUNAさん。
ジャケットは前作と同じLira Wapさん。
この第◯弾、第何弾まであるんだろう。今年1年のプロジェクトなのか、来年も断続的にリリースあるのか、まとまった作品(アルバム)が来るのか。分からないから余計に楽しみだ。歩いていたら一寸先に沼があるから良い。落ちると思わず落ちた。
タイミング的には11月21日、ユニット「乾杯BROS.」の「一気Yo!Yo!」も出したて、PVアップしたて。そんな一気に供給来る…?!この曲もまだ聴き込んでる途中だけど、楽しいパーティーチューン!
◆シンプル
本人コメント。
シンプル?!新しい音?!音数少ないってこと?と思っていたら実際そうだった。
想像以上に間のあるイントロから、すぐに引き算の豊かさを楽しむビートだと分かる。徐々に彩りを増していく構成が美しい!
ジャージークラブのPOLAR EXPRESS、威風堂々としたKEEP IT REALの後に、
洗練されたネオソウルが来たか…!
そしてそこに、名に違わずタイトにラップしてる。ビートは変化球に感じるけど裂固くん真っ直ぐだよな、人柄もスタイルも。
Don't Look Back…で思い出すのは個人的には「In Anger」(OASIS)、2024年で言えば、アニメ映画「ルックバック」が浮かぶ。
でも曲を聴いたところ、意識してないな。自分の過去をなぞるような描写があるので、あそこには戻らない、という歌だと感じた。
◆感想
一聴して、印象に残った部分の感想を書く。
生い立ちと、進学せずバイトする中でヒップホップに光を見出したことを知っているから、まず歌い出しのバースぐっと来る。「ミラーボールの下で探してた変わる為のきっかけ」もそうだけど、10代のころ思い浮かべて書いてる?!振り返るな、振り返らない、というタイトルながら、振り返りつつもう振り返らず進むことに決めたから、という歌だなこれは。
「繋いだままのオンボロ船 本当は行けるんだもっと遠くへ」は、
KEEP IT REALでは「オンボロ船漕いで向かう明日」に前進しているモチーフ。
シンプル!!音もだけど言っている内容も言葉もシンプル!!!
ライマーかつリリシストだからいろいろな言い方やライムできるのに、シンプル!!
本心だろうし、これ。
フックの「もっと良い景色が見てえ」もそうだけど、弱音こぼしつつ、どの曲でもずっと前向きに真っ直ぐ突き進んで行く明るさがある。そこは一貫している。ソロのラッパーが自分さらけだしてリリック書いているから当たり前かもしれないけど…それにしてもずっと折れない芯がある!
自然と神社!インスタ見てるとよく出てくる!
銭湯もなのか!
ボーナスステージと無敵はマリオとかゲーム連想する。KEEP IT REALで書いたこととかぶるから説明は省くけど、ここ最後まで踏み方めちゃめちゃ裂固くんらしいと感じた。
「天岩戸隠れ 悪いがほっといてくれ」もめちゃめちゃ裂固くんらしいライム。
「POLAR EXPRESS」も「KEEP IT REAL」も感想を書くまでに2カ月近くかかってしまったため、今回はリリースから1時間以内を目標に書いてみた。
何回も聴いてるうちに他のことに気付いて書き足したくなりそうだけど、とりあえず今はこれで。新曲リリースおめでとうございます♪
▶︎POLAR EXPRESSの感想はこちら
▶︎KEEP IT REALの感想はこちら
▶︎裂固くん関連記事を2024/11/18現在16本、計約7万字書いています。全ての記事はこちら
いま指折り数えて待ちわびているのが…FORKさんのいる現場!23日。楽しみ♪