まちのことを考える③ほしい暮らしは自分でつくる
熱海にいると「自分の暮らしは自分でつくる」というキーワードを聞くことが多いです。まちづくりとか地域活性とか難しいことではなく、自分たちが暮らしやすい街は、自分たちでつくろうよということです。そしてそれが事業となり、稼ぐことで教育や福祉に投資できるお金がまわる。なので行政だけが考えるものでもないし、他地域の人たちが仮説で地域活性に来るものでもないわけです。
地元に住んでいる人たちが自分たちの手で自分の街を作ることにコミットメントし、外部の知見を借りながら、自分たちで自立して稼いで行く。その仕組みをつくることが、まちづくりに携わる会社の宿命だと思っています。
熱海で取り組んでいる官民連携、公民連携事業も全てここの価値観から来ていると思います。人のせい、環境のせいにすることなく、自分ごととして町のこと、未来のことを考えて自ら動くこと。事業をすること。
こちらの書籍は、北九州でリノベーションまちづくりを行なってきた嶋田洋平さんの本です。とても面白いし、学びになるのでぜひ読んでみてください。熱海のゲストハウスmaruyaの設計も嶋田さんのらいおん設計事務所なんですよ!
熱海のatamistaを立ち上げた市来さんの言葉の中にもよく出て来ます。自分たちの暮らしは自分たちでつくる。そして100年後も豊かな暮らしができるまちづくり。わたしはこのコンセプトに惹かれて熱海に関わることを決断しました。わたしがいつも伝えている、「この世界に生まれてきた子どもたちに、生きること、働くことの喜びを伝えたい」もまさにこれからの時代を生きる、子供世代、孫世代の人たちがこの世界に希望を持って生きられる社会にしたいという思いから。
熱海からそれを始められたら最高だなと思っていて、今はキャリア教育にも関わり、まずは熱海高校の生徒さんたちが街に誇りを持ち、街をつくり担うのが自分たちであるという意識が持てるように、まずは大人である我々がそういう生き方を見せ続けたいと思っています。