まちづくり幻想レビュー
なぜかAmazonにレビューができなくて!こちらに。
このような本を読むときは、私は常に自分の街や自分ごとに置き換えて本は読むようにしています。なので、本のレビューというより、読んだ後に自分自身がどう感じたか?という内容であることをご了承ください!
レビュー
「熱海の街」においても、本に掲載されていたような良い方の事例もありますが、「幻想」の取り組みももちろんあります。花火を連打していたり、今や、スイーツ天国か?というくらい、スイーツ店がどんどん増えて、熱海プリンの成功以降、スイーツ祭りです。スイーツが悪いわけではないのですが、成功モデルを横展開の事例だなと思って見ております。
同じスイーツでも、私が新規事業を行うシェア店舗の1店舗のジェラートのLa DOPPIETTAさん。こちらは、伊豆半島や静岡県のフルーツや野菜、お茶などを利用した、おいしいジェラートです。パティシエかつディレクションを行っている、佐藤さんは東京でバリバリ活躍されていたフリーランスのパティシエさんで、ここだけではなくいろいろなお店の商品開発なども行っていますし、専門学校などで教えたりもされています。今は熱海に移住されて、ともに地域に関わる仲間です。生産者さんのところで収穫のお手伝いをされたり、常にいろいろな農作物などに関心を持ち、情報収集されています。
何が幻想で何が良き取り組みなのかを考えた時に、フローではなく、ストックなお客様をつかまえることができ、リピートしてもらえるのか?地元の方にとってもほしい商品は何か?を考えれば一目瞭然だなといつも思っています。
観光産業1つとってもそうですが、このコロナ禍でGoToに頼らないと顧客が戻らないところと、そうでなくても顧客が帰ってきているところと顕著だと思います。
そして今回、雇用調整助成金やさまざまな給付金が出た時に、もちろん目先の止血に必要なものもあったと思いますが、社員のために教育投資できた企業はどのくらいあるでしょうか。「人材育成」「学び続けること」だけは止めてはならないものだと私は思っています。
関係人口を増やすためには、中に魅力がないとそもそも外の人は集まってこないですし、「中に魅力」って温泉や海、美味しい食べ物だけではなく、やはり「人」と「仕事(関わりどころ)」が大事だと思うのです。
そうなると、まずは今、その地域を構成している人の中に、志高く魅力的なプロジェクトが生まれるような風土でないと、外の人がいくら増えたところで、何も生まれません。
これも数年、熱海市の創業支援プログラムに関わっていて思いますが、地域で何か価値を生み出すまでには、時間がかかります。地域の企業さんたちとつながって理解してもらい、価値をつくるには、やはり時間がかかるのです。それが待てずに諦めてしまう人もいます。関わるのがつらくなる人もいます。
改めて自分自身がこの地でやりたいことは、地域の方々の学ぶ場、つながりの場の提供と、外から関わってくださる方との結節点(HUB)になること。関わってくださり、熱海に移住されたり起業された方の事業成長のサポートをすること(地域との接続含め)。
派手ではない取り組みですが、小さく1つずつチャレンジしていこうと改めて本を読んで思いました。
幻想を振り払うための12のアクションがこの本の最後にありますが、ここを1つ1つ考えて見るだけでも意味があると感じますので、ぜひ地域に関わりたい、どうか関わればいいかわからない、関わっているがうまくいっていない、そんな方にも読んでいただきたいですし、地域の経営者(特に若手)のみなさんにも自社の存続を考える上でも大切な視点だと思いますので、読んでいただきたいと思います。
地域だけではなく、昭和に成長してきた大企業とかにも当てはまることも多いとも思います。「昔はよかった幻想」をこのコロナ禍を機に抜け出して、みんなで子どもたちに誇れる未来を社会をともにつくりましょう!
2021.7.3の熱海伊豆山の災害により、コロナ禍であることも含め、熱海で働く若者たちの環境はより悪化していきます。そんな若者の自律支援にいただいたお金は使わせていただきます!いつもサポートありがとうございます!