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大学入試向け新機能開発の裏側〜「体験バッシュ」のご紹介〜

こんにちは!パンダ大好きエンジニアの宮原@pandineerです。

先日、弊社のAI学習システムatama+が、立命館大学のいわゆるAO入試の一部で活用されることが発表されました!指定された教科の単元を、atama+を使って学習・修得することが、受験の出願要件のひとつになります。そのため、私たちは入試向けに新しい機能開発を行ってきました。

手前味噌にはなりますが、大学のAO入試に活用されるこの取り組みはatama plusとしても新しいチャレンジなので、私自身すごくワクワクしています!

本取り組みに関するプレスリリースはこちらです。

入試向けの機能を本番リリースするにあたり、私が所属する開発チームにてメインの開発を担っていました。本記事では、私達のチームが入試向け機能の開発をするにあたって実施した「体験バッシュ」についてご紹介します。

体験バッシュとは

「体験バッシュ」は、私達のチームが考えた造語で、プロダクトの不具合を見つけ出すためのバグバッシュの中でも、よりユーザーの体験に重きを置いた取り組みのことです。機能的なバグはもちろんのこと、ユーザーが触った時に体験としておかしくないか・わかりづらくないか、に主眼を置いて自分たちで機能を使ってみる活動を「体験バッシュ」と名付けました。

なぜやったのか

今回の開発では、大学など社外ステークホルダーが多かったり、入試のスケジュールに合うようにスケジュールが決まっていたりという特色がありました。そのため、全体の仕様やスケジュールが出揃う前に決まった機能から五月雨式に開発するスタイルで進みました。

そんな条件下で開発を進める中、「全体を通して体験がおかしくないか、文言等UIに一貫性があるかを最後に確認したいね」とチームメンバーから声が上がり、今回の「体験バッシュ」を開発スケジュールに組み込むことになりました。

どうやってやったのか

まず準備として、チーム内のQAメンバーが確認観点の材料となる大まかなシナリオと、実際に体験を行うためのアカウントをいくつか用意してくれました。

そして、Dev、UX、QAを含むチームメンバー全員が揃う時間を1時間確保し、みんなで同時に機能を触る時間を設けました。もっと触りたい、というメンバーも多く、追加で気になったところを適宜試していました。機能を試す時には、普段のatama+ユーザー(塾で学ぶ中高生)とは違い、入試向け機能のユーザー(大学受験生)の気持ちになりきることを意識しました。

その後、各自が特に体験として気になったことを共有のスプレッドシートに書き込んでいきました。今回の体験バッシュでは11点のフィードバックがあがりました。

納期もありますし、他にも開発したい機能はたくさんあるので、全てに対応することはできません。そこで、コスパも考慮しながらチームで話し合って、「初めて利用されるまでに対応したい」「いずれは検討したい」「対応不要」の3段階でフィードバックの優先度付けを行いました。

優先度付けを行った後、POと実際に対応するものを相談し、8点についてはリリースまでに対応することを決めました。

振り返り

振り返ってみると、ステークホルダーの多さや時間的制約など、あまり余裕のない条件下においても、チーム内から自発的に「体験バッシュ」が提案され、プロダクトの改善に向けて動くことができたのはとても良かったと思います。

小さく機能開発していく中、都度UI/UX調整や機能テストはしているものの、全体を通して受講生の気持ちになって改めて操作してみると、色々と見えてくるものがありました。

今回の「体験バッシュ」を通じて、改善点を洗い出すだけにとどまらず、実際に一部の機能改善につなげられたことは大きな成果の一つです。

一方、リソースに合わせて優先度を付けて対応できたことは良かったものの、「体験バッシュ」であがった全ての項目を改善できなかったのはやはり心残りとなりました。特に今回の機能は、入試の出願要件のひとつとなるという性質から、信頼性や公平性が求められるため、より難しさが増していたように思います

今後も都度必要に応じて「体験バッシュ」を実施し、よりよい体験をユーザーに提供していきたいです。

We’re hiring!

atama plusでは、自律的に動ける人たちが集まって、プロダクトを良くしよう、ユーザーに良い価値・良い体験を届けよう、と日々考えながらチームで開発しています。

こんな環境で一緒に働いてみたい!気になる!という方は、ぜひお気軽に弊社メンバーまでお声がけください!

まずは話だけでも聞いてみたい、という方も歓迎です!


2022/4/21に「atama plusの開発チームは、どのように「不確実性」と向き合ってきたか」と題して DevOpsDays Tokyo 2022に登壇させていただくので、ぜひこちらもウォッチしてみてください!

また、atama plusは4/3に創業5周年を迎えました! 5周年を記念して特設サイトを公開しています。 数式の秘密、こちらから見てみてください。