ルビースパークス
好きな人ほどままならない。
恋人がなにを考えているのかわからない。
そんな不安やわがままをテーマにしているこの映画。
これは、ルビーがとにかくかわいい。
真っ赤な髪にカラータイツ、奇抜なファッションに情緒不安定な性格(っていうかメンヘラ)、これはめんどくさくも一度付き合ってしまったら強烈に後を引きそう。
それにしても、こんなルビーを妄想により生み出したカルヴィン、めちゃくちゃマニアックだけどハイセンスだなぁ好感もてるな〜〜
と他人事のように思ってしまった。
そして彼女の泣き顔かわいいのがうらやましい。
という具合で前半は奇跡みたいなラブラブ同棲生活、この仲よさっぷりは本当すばらしかった めちゃくちゃ憧れた。
いやこのふたり付き合ってんじゃないのってなくらいの肌が合ってる感。なんかとてもプライベートなものを見せられてるみたいで、見たいんだけど、えっなんか見ちゃっていいんですか?みたいな気持ちになるくらいには、作られてない感じのリアルなイチャイチャだなと思った。
あとで指摘をされたのですが、おふたりは本物の夫婦だそうです。
それはそれですごいな。
そんで後半。軽いサイコホラー。欲のまま暴走してルビーを操るカルヴィンの目! 目が怖いよ! 人間って大きな力をもつと狂うんだね…。というかカルヴィンないし人に元々ある心の闇があらわになったってことなのかな…怖すぎる。
これって言うなれば現代の(アンチ)ピュグマリオンコンプレックス作品としてみてもおもしろい。現代のピュグマリオンコンプレックスといえば、アニメ好きな男性がアニメの女の子に理想を見出しちゃうやつなのかな。カルヴィンも天才作家とはいえオタク気質っぽかったからアブなかったんじゃ…。
ほんとうは好きなひとが思い通りにならないから余計に好きになるし、毎日おもしろいんだよね。その自由なふるまいがかわいいんだよね。
てことで「結末が安直」ってどこかにレビューが書いてあったのを見たけど、たしかに深みには欠けるというか、(500)日のサマーみたいな、いつまでもさめないほとぼりみたいなのはなかった。
でも裏を返せば後腐れなく見られるという点でいい映画かも。