仕事服の制服化

突然だが、私の冬の通勤服はほぼ三種類しかない。タートルネックのニットが三色に、少しずつ違うチェックのパンツの同じ型のものが三種類。
順列組み合わせで9通りの組み合わせができるものの、そんな凝ったことはせずほとんど同じ組み合わせで職場に行っている。

普段の生活で決断するエネルギーを使わぬよう、いつも同じ服を着ていたというスティーブ・ジョブズに憧れたのが数年前のこと。

それまでは、買い物が大好きで退勤後にショッピングセンターをはしごしては、安い服をなんの計画もなくあれこれ買って、ちぐはぐなコーディネートで毎日過ごしていたものだ。

ミニマリストに憧れていたこともあり、大規模な断捨離をしてみた。通勤服は、システマティックに交換するだけで済む服のみとした。

もちろん私は、ジョブズのようにそんな重大な決断を迫られることなど生活においてないし、仕事においてだって決して優秀ではなかった。

馬鹿馬鹿しいと思うこともたまにあるが、それ以上にこれまでクローゼットを開けて服を選ぶ瞬間の気の重さといったらなかった。
今日の予定を考え合わせた上でカットソーを決め、それに合うボトムスを選ぶ。
仕事に着ていくものなので、工夫したり悩んだりすることによりさほど楽しくなるようなこともなく、いろいろ迷ったところでなんの精神的な足しにもならない。

正直時間の無駄としか言いようがない。

このシステム化のおかげで、精神的にも体力的にも、かなりの省エネルギーが実現できている気がしておすすめだ。
気分を変えたいときは、アクセサリーなどで変化をつけたり、香水でイメージを変えたりするのも乙な楽しみだと思う。


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